みなさんこんにちは、たけです。
今回は、表参道・原宿・南青山エリアに存在する有名建築物20選をご紹介したいと思います。
表参道・原宿・南青山エリアには、安藤忠雄・隈研吾・SANAAといった名だたる建築家の作品が数多く存在しており、建築好きにとっては聖地的な地域にもなっています。
本記事では、それら建築物の概要を簡潔に解説しているので、是非最後までご覧ください。
表参道・原宿・南青山エリアの有名建築物20選
1.東急プラザ表参道原宿【中村拓志・竹中工務店】
東急プラザ表参道原宿は、東急不動産グループが展開する都市型ショッピングセンター「東急プラザ」の表参道原宿店として2012年に竣工した商業施設である。
建築の設計は、隈研吾事務所出身の建築家「中村拓志」と「竹中工務店」が共同で実施。
表参道の象徴でもあるケヤキ並木と呼応するような、樹木と建物が一体になった構成が特徴的な施設となっている。
また、すり鉢状の屋上テラスや、多面体ミラーで囲われたエントランス空間など、魅力的な空間構成が随所にみられる、優れた建築作品にもなっている。
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2.東急プラザ原宿「ハラカド」【平田晃久】

東急プラザ原宿「ハラカド」は、2024年春に開業を予定している、東急プラザの新店舗である。
建築の設計(外構・屋上デザイン)は、京都大学で教授を務める建築家「平田晃久」が担当。
本施設には、交差点を挟んで真向かいに建つ「東急プラザ表参道原宿」と呼応するように、緑豊かな屋上空間が設けられており、両者が一体となりながら表参道の街並みをより一層豊かなものにしている。
さらに、街並みを映し出す凸凹としたガラスのファサードも、東急プラザ表参道原宿の入口部分(多面体ミラー)と共鳴した構成となっている。
本施設の開業に伴い、東急プラザ表参道原宿は「東急プラザ表参道『オモカド』」に改称する予定であるそう。
3.サニーヒルズ【隈研吾】

サニーヒルズは、東京都南青山という大都会の裏道に突如として現れる、パイナップルケーキを専門とする商業施設である。
建築の設計は、木材をふんだんに使った和風建築でおなじみの建築家「隈研吾」が担当。
「地獄組」といわれる日本伝統の木組みによって構成された外観は、日本らしい雰囲気をつくりながら、南青山の裏道にシンボル性をもたらす重要な役割を果たしている。
ちなみに地獄組は、障子などの伝統建具に用いられる構造であり、一度組むとなかなか外れないことからこの「地獄組」という恐ろしい名前が付けられている。
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4.根津美術館【隈研吾】

根津美術館は、東京都港区南青山という大都会の中に位置する、緑豊かな美術館施設である。
建築の設計は、木材をふんだんに使った和風建築でおなじみの建築家「隈研吾」が担当。
本施設最大の特徴は、ルーバーと深い軒、そして竹林によって周囲を囲まれたアプローチ空間である。
来館者はこの魅力的なアプローチ空間を通ってから美術館内部へアクセスすることによって、都会の喧騒から自然の静寂へ、気持ちを徐々に切り替えることができるようになっている。
隈研吾と言えば「木製ルーバー」でおなじみではあるが、ここでは「竹ルーバー」が使用されており、向かいにある竹林と呼応した材料選定となっている。
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5.明治神宮ミュージアム【隈研吾】

明治神宮ミュージアムは、日本を代表する神社「明治神宮」の参道の途中に建つ博物館施設である。
建築の設計は、木材をふんだんに使った和風建築でおなじみの建築家「隈研吾」が担当。
コンセプト「杜に溶け込む建築」
このコンセプトを基に、明治神宮を象徴する「100年の杜」に自然と溶け込むような、日本の伝統様式を随所に用いた博物館建築が完成している。
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6.国立代々木競技場【丹下健三】
国立代々木競技場は、別名・代々木体育館としても知られる、東京都渋谷区に建つ体育施設である。
建築の設計は、日本建築界の巨匠「丹下健三」が担当。
本建築では、橋などの土木建築に用いられる「吊り構造」が採用されており、柱からケーブルを垂らし、そのケーブルで屋根を吊り上げることによって、内部に大空間を作り出している。
第1体育館では2本の柱、第2体育館では1本の柱で屋根を吊っている。
このように吊り構造でできた競技場は、滑らかな曲面を持った屋根によって、包まれるような包容力のある内部空間が生まれている。
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7.国際連合大学本部施設【丹下健三】

国際連合大学本部施設は、1992年に建設された日本に唯一存在する国連機関で、地球規模の問題の研究や研修などを行う場として運営されている。
大学という名称がついてはいるものの、通常の学生が通う大学的な機能は担っておらず、研究所的な施設となっている。
建築の設計は、日本建築界の巨匠「丹下健三」が担当。
前面の国道に対して、中央部から左右に行くにつれ低層になっていくシンメトリーな構成となっており、国連施設にふさわしい格式高い外観を呈している。
8.表参道ヒルズ【安藤忠雄】
表参道ヒルズは、日本における鉄筋コンクリート造集合住宅の先駆け的存在「同潤会青山アパート」が元々建っていた敷地に建つ、商業施設と集合住宅を併設した複合施設である。
建築の設計は、コンクリート建築でおなじみの建築家「安藤忠雄」が担当。
建築全体は、表参道の象徴的存在である「ケヤキ並木」と調和を成すために、ボリュームの大半を地下に埋没し、地上部の高さをケヤキ並木と同程度に合わせている。
また、内部には、周囲にスパイラルスロープが設けられた6層吹き抜けの大空間が展開されており、このスロープの傾斜は表参道の斜路とほぼ同じ角度になっている。
つまり、施設内部に表参道の街並みを引き込んでいるのである。
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9.LA COLLEZIONE【安藤忠雄】

- 設計:安藤忠雄
- 住所:東京都港区南青山
- 竣工:1989年9月
- 用途:店舗・住宅・ホール
- URL:公式ページ
LA COLLEZIONE(ラ コレッツィオーネ)は、店舗・ホール・住宅など複数の機能を内包した、東京都港区南青山に建つ複合商業施設である。
建築の設計は、コンクリート建築でおなじみの建築家「安藤忠雄」が担当。
建築全体は、2つの直方体ボリュームと円筒型ボリュームが組み合わされる形で構成されており、安藤忠雄らしい幾何学による複雑な空間が形成されている。
まるで迷路のような空間だが、その複雑さゆえに他の施設にはない魅力的な空間体験ができるようになっている。
10.ルイ・ヴィトン表参道店【青木淳】

ルイ・ヴィトン表参道店は、表参道ヒルズの道路を挟んだ向かい側に建つ、ルイ・ヴィトン店舗である。
建築の設計は、国内外で数多くのルイ・ヴィトン店舗を手掛ける建築家「青木淳」が担当。
本施設は「トランクをランダムに積む」という一つのシンプルなルールに基づき設計されているが、そのシンプルさとは裏腹に内部には多様な空間が生み出されている。
さらに、建物のファサードはさまざまなパターンを持ったダブルスキンで構成されており、多様な表情を生み出している。
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11.TOD’S表参道ビル【伊東豊雄】

TOD’S表参道ビルは、イタリアのファッションブランド「TOD’S」の表参道店として、2004年に建設された商業施設である。
建築の設計は、日本を代表する建築家「伊東豊雄」が担当した。
本施設は、表参道を象徴する「ケヤキ並木」沿いに建てられており、建築自体もそのケヤキ並木の形態をモチーフとした樹上のファサードが印象的な外観を形成。
樹状部分はコンクリート、余白部分にはガラスとアルミパネルが埋め込まれており、夜になると内部の光が漏れ出し、より一層ケヤキのシルエットが表参道の街に浮かび上がる。
12.WITH HARAJUKU【伊東豊雄】

WITH HARAJUKUは、JR原宿駅の前に建つ、店舗やレストラン、集合住宅などからなる大型複合施設である。
建築の設計は、日本を代表する建築家「伊東豊雄」が担当。
本施設は、原宿駅側から見ると、木材を用いた陰影の強いファサードが印象的な外観を形成しているが、裏側には段状のテラスが展開されており、表参道の街に豊かな外部空間を提供している。
また、建物内部には原宿側から反対側のテラスまでを貫通する「パサージュ」と呼ばれる半屋外空間が展開されており、表参道を訪れた人々を自然と施設内へ導く見事な空間構成となっている。
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13.スパイラル【槇文彦】

スパイラルは、展示場・飲食店・店舗などが入る、東京都港区南青山に建つ複合施設である。
建築の設計は、日本を代表する建築家「槇文彦」が担当。
「もっと気軽に、もっと日常的にアートに触れることのできる空間とは何か?」
このテーマを基に、カフェやショップ、ギャラリーなど様々な機能を複合することで、もっと気軽にアートに触れることができる空間がつくられている。
ちなみに、スパイラルという名前は、螺旋のように上昇していく内部空間の構成が由来となっている。
14.Omotesando Branches【藤本壮介】
Omotesando Branchesは、表参道の裏道に建つ、4階建ての小規模複合施設である。
建築の設計は、2025年に開催される大阪・関西万博でデザインプロデューサーを務める建築家「藤本壮介」が担当した。
コンセプト「自然と建築の融合」
表参道の裏道は、元々自然と人工物が多様に混ざり合って魅力的な都市を形成していた。その独特な魅力を建築でも体現しようとしたのがこのOmotesando Branchesである。
具体的には柱・梁といった構造体をまるで樹木の枝のように有機的に配列し、その人口の枝の先に自然の樹木が生えるという、新たな自然と建築の融合方法が提示されている。
15.GYRE【竹中工務店・MVRDV】

GYRE(ジャイル)は、東京・表参道のケヤキ並木沿いに建つ、物販店舗や飲食店舗などが入る商業施設である。
建築の設計は、スーパーゼネコン「竹中工務店」とオランダの建築家集団「MVRDV」が共同で行った。
本施設は、5つの箱がわずかなずれを生じさせながら積層された構成となっており、ズレた部分がテラスや庇の役割を担いながら、陰影のあるファサードを作り出している。
また、それぞれの箱をつなぐように外部階段が設けられており、様々なアクティビティをファサードに表出させることによって、表参道の街にさらなる活気をもたらしている。
16.Dior表参道【SANAA】

Dior表参道は、フランスのファッションブランド「Dior」の表参道店として、表参道ヒルズの向かいに建てられた商業施設である。
外装設計は、妹島和世と西沢立衛による建築家ユニット「SANAA」が担当し、内装設計はDiorの設計部が行った。
建物全体としては、4面すべてが透明度の高いガラスで覆われ、そのガラスを分割するようにフラットなスラブが挿入された、非常に洗練度の高いSANAAらしい構成となっている。
また、ガラスのファサードの内側には、カーテンのように不規則にカーブする「アクリルスクリーン」が設置されており、建物全体に柔らかい印象をもたらしている。
17.BOSS Store表参道【團紀彦】

BOSS Store表参道は、ドイツのファッションブランド「HUGO BOSS」の表参道店として、2013年に竣工した商業施設である。
建築の設計は、槇文彦に師事した建築家「團紀彦」が担当。
本施設は、伊東豊雄設計の商業ビル「TOD’S表参道ビル」に囲われる形で建てられており、表参道のケヤキ並木をモチーフとした同施設と呼応する、木の幹のような外観が印象的な建築物となっている。
また、力強い質感を持つ外周部に設置された鉄骨鉄筋コンクリート造の列柱は、全部で17本存在しており、ゆがんだ円形平面を持つ建物に合わせてすべて異なる断面形状をしている。
18.プラダ青山店【ヘルツォーク&ド・ムーロン】

- 設計:ヘルツォーク&ド・ムーロン
- 住所:東京都港区南青山
- 竣工:2003年
- 用途:店舗 事務所
- URL:参考ページ
プラダ青山店は、イタリアの高級ファッションブランド「PRADA」の青山店として、2003年に竣工した商業施設である。
建築の設計は、スイスの建築家ユニット「ヘルツォーク&ド・ムーロン」が担当。
横3.2m・縦2mの大きな「菱形ガラスユニット」で覆われるファサードが印象的な外観を形成しており、南青山のシンボル的存在となっている。
さらに、菱形ガラスユニットで構成される格子状のファサードは、構造体としての役割も担っており、構造とデザインが一致した優れた建築作品となっている。
19.日本看護協会ビル【黒川紀章】

日本看護協会ビルは、日本看護協会の本部と店舗や集会所などを併設する施設として、表参道のケヤキ並木沿いに建てらえた複合建築物である。
建築の設計は、日本を代表する建築家「黒川紀章」が担当。
商業施設が立ち並ぶ表参道の街並みとの調和を図るため、低層部分に店舗を配置し、その低層部分を貫通するように人々のたまり場となるテラスが設けられている。
また、本施設の右端には、黒川紀章が好んで設計に用いた「円錐型のガラス建築物」が設置されており、この内部にはエントランスホールが配置されている。
20.岡本太郎記念館【坂倉準三】

岡本太郎記念館は、「太陽の塔」で知られる岡本太郎が、42年間にわたって住んだアトリエ兼住宅を「記念館」として公開した施設である。
建築の設計は、昭和期を代表する建築家「坂倉準三」が担当。
建築としては、凸レンズ形をした大屋根が乗る形態が特徴的であるが、この独特な構成は岡本太郎が坂倉準三に対して要望したものだと言われている。
さらに、建物の壁面には岡本太郎が描いた「顔の絵」と、「TARO」という自身のサインが書かれている。
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