みなさんこんにちは、たけです。
今回は、表参道に建つ「東急プラザ表参道原宿」という建築の特徴を解説します。
隈研吾事務所出身の建築家「中村拓志」が設計を担当した、魅力的な建築物です。
是非最後までご覧ください。
東急プラザ表参道原宿とは?

東急プラザ表参道原宿は、東急不動産グループが展開する都市型ショッピングセンター「東急プラザ」の表参道原宿店として2012年に竣工した商業施設である。
建築の設計は、隈研吾事務所出身の建築家「中村拓志」と「竹中工務店」が共同で実施。
表参道の象徴でもあるケヤキ並木と呼応するような、樹木と建物が一体になった構成が特徴的な施設となっている。
また、すり鉢状の屋上テラスや、多面体ミラーで囲われたエントランス空間など、魅力的な空間構成が随所にみられる、優れた建築作品にもなっている。
中村拓志とは?
- 1974 東京に生まれる
- 1999 明治大学大学院博士前期課程修了
- 1999 隈研吾建築都市設計事務所入所
- 2002 NAP建築設計事務所を設立
- 2007 情熱大陸出演
中村拓志は、1974年生まれ、2023年で49歳を迎える建築家である。
明治大学大学院卒業後は、日本を代表する建築家「隈研吾」の設計事務所に勤務しながら建築を学んだことでも知られている。
代表作としては「狭山の森礼拝堂」や「モンキーカフェ」などが知られており、師匠である隈研吾に負けず劣らずの、木材を使用した魅力的な建築物を多数手がけている。
また、2007年にはTBSのドキュメンタリー番組『情熱大陸』に出演したことでも話題となった。
中村拓志の代表作

建築の特徴
1.表参道のケヤキ並木と呼応する建築

東急プラザ表参道原宿の外観はご覧の通り、ガラス張りの下層部とゴツゴツとした上層部の2層に分かれた構成となっている。
そして、上層部のゴツゴツとした屋上空間には、表参道のケヤキ並木と連続するように、たくさんの樹木が植えられ、豊かなテラス空間が生み出されている。
このゴツゴツとした形態は、樹木・テラスの日当たりや外からの見え方などを先行的にレイアウトした結果として得られた形状だという。
2.緑豊かな屋上テラス空間

上の写真の通り本施設の屋上には、すり鉢状の緑豊かなテラス空間が展開されている。
また、すり鉢を形成する段状の床は、椅子にもテーブルにもなるような多角形のステップで構成されている。
このステップがあることによって、単なる屋上テラスとしてではなく、人々が長居できるような居心地のいい屋上テラス空間が生まれている。
3.街並みを映し出す多面体ミラー

本施設の魅力は、屋上テラスだけではない。
上の写真の通り、街と建物を接続する入り口部分には、周囲が多面体ミラーで覆われたエントランス空間が展開されている。
この多面体ミラーは、以前この敷地に建っていた「セントラルアパート」の外装を踏襲したものである。
このミラーに街の風景や交差点を通る人々が映り込むことで、賑やかなエントランス空間を演出している。
4.向かいに建つ〝東急プラザ原宿『ハラカド』″

東急プラザ表参道原宿の交差点を挟んだ真向かいには、上の写真の通り、類似したエレメントを持つ「東急プラザ原宿『ハラカド』」が2024年春に開業予定である。
この建物の設計は、京都大学で教授を務める建築家「平田晃久」が担当。
東急プラザ表参道原宿と同様に、屋上部分に緑豊かなテラスを持った構成と、空や街並みを映し出す多面体ミラーの外壁が印象的な外観を形成している。
東急プラザ原宿『ハラカド』の開業にともない、東急プラザ表参道原宿は「東急プラザ表参道『オモカド』」に改称されるそう。
建築概要
今回はこれで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。