こんにちは、たけです。
今回は、長崎県の有名建築物10選をご紹介したいと思います。
隈研吾・黒川紀章・高松伸といった有名建築家の作品を多数紹介しているので、長崎県で建築巡りをする際には是非参考にしてみてください。
では早速本題に入ります。
長崎県の有名建築物10選【隈研吾・黒川紀章・高松伸など】
1.長崎県美術館【隈研吾】
- 設計:隈研吾+日本設計
- 住所:長崎県長崎市出島町
- 竣工:2005年2月
- 用途:美術館
- URL:建築詳細ページ
長崎県美術館は、長崎ゆかりの美術作品を中心に収蔵・展示する施設として、長崎県長崎市に建設された美術館である。
建築の設計は、日本の大手組織設計事務所「日本設計」に、建築家である「隈研吾」が協力する形で行われた。
本施設は、古くから異国との交流の舞台となった「長崎港」の水際空間に位置しているという事で、その特殊な敷地条件を加味して、敷地の中央に運河が横断し、運河を挟んで二つの棟が配置されるという大胆な構成がとられている。
そして、その運河を横断するブリッジや、水辺のプロムナード、運河劇場といった様々な親水空間を建物周囲に展開することによって、水と一体になった魅力的な美術館が完成している。
また、建物本体には隈研吾建築おなじみの「ルーバー」が設置されているのだが、このルーバーは木材ではなく石材が用いられており、軽快さと重厚感を併せ持ったファサードを作り出している。
建築詳細ページ

2.ガーデンテラス長崎【隈研吾】

ガーデンテラス長崎は、長崎市稲佐山の中腹に建つリゾートホテル建築である。
建築の設計は、日本を代表する建築家「隈研吾」が担当した。
建築全体は、大小さまざまな「木材パネル」と「ランダムな開口部」によって構成された外壁が象徴的な外観を形成しており、建築全体の大きなボリューム感を中和する役割を果たしている。
さらに、建物上部には外壁を連続させたかのようにランダムな開口部が開けられた大屋根が設置されており、その下には細い柱で支えられた魅力的な半屋外空間が展開されている。
建築詳細ページ

3.親和銀行本店・懐霄館【白井晟一】

親和銀行本店・懐霄館は、現在はふくおかフィナンシャルグループの傘下となっている地方銀行「親和銀行」の本店ビルとして建設された建築物である。
建築の設計は、昭和期を代表する建築家「白井晟一」が担当した。
建築としては、曲面を持った外壁と、その外壁を覆う質感の強い石壁によってつくり出されるファサードが、銀行建築とは思えないような独特な外観を形成。
「異端の作家」とも呼ばれた白井晟一を象徴するかのような、一風変わった建築作品となっている。
4.長崎港ターミナルビル【高松伸】

長崎港ターミナルビルは、地域住民・離島住民・観光客など、様々な人々が利用する海の玄関口として、長崎港の沿岸に建てられたフェリーターミナル建築である。
建築の設計は、島根県出身の建築家「高松伸」が担当した。
建築全体は「水平に伸びるシリンダー」と「垂直に伸びるシリンダー」が交差した構成がシンボリックな外観を形成。
さらに、垂直のシリンダーはコンクリートの外壁によって重厚感を、水平のシリンダーはメタリックな外壁で近未来感を演出しており、この両者の素材の対比も魅力的な建築作品となっている。
5.長崎歴史文化博物館【黒川紀章】

長崎歴史文化博物館は、長崎を中心とした「海外交流史」を基本テーマとし、2005年長崎市に竣工した歴史博物館である。
建築の設計は、メタボリズムの第一人者として知られる建築家「黒川紀章」が担当。
本施設は、江戸時代にこの地に建っていたとされる「長崎奉行所」を復元しつつ、その隣に新しい博物館を建設するという特殊な条件下で建設されている。
そのため、復元された切妻屋根の建物群との調和を図るため、黒川紀章はどうしても大きくなってしまう博物館ボリュームの大部分を地下・石垣の下に埋め込むという大胆な設計を行っている。
そのおかげで、復元部分の切妻屋根群の象徴性を保ちつつ、周辺環境に自然と溶け込むかのような建築作品が完成している。
6.壱岐市立一支国博物館【黒川紀章】

壱岐市立一支国博物館は、九州と朝鮮半島との間に存在する島「壱岐島」に建てられた、博物館と埋蔵文化財センターを併設した複合施設である。
本施設では、壱岐島内に存在する弥生時代の特別史跡「原の辻遺跡」に関する資料や出土品の展示などを行っている。
建築の設計は、メタボリズムの第一人者として知られる建築家「黒川紀章」が担当。
建築全体は、屋上緑化され周囲の山並みと呼応する有機的な「大屋根」と、建物中央に建つエントランスホールと展望台を兼ねた「塔」が印象的な外観を形成。
かつて、この地に存在した山並みを復元し、その山から見えた弥生時代の風景を再現することを目的とした構成となっている。
7.長崎市立図書館【安井建築設計事務所+三菱地所設計】

長崎市立図書館は、長崎県長崎市に建つ私立図書館である。
建築の設計は、大手組織設計事務所の「安井建築設計事務所」と「三菱地所設計」が共同で行った。
建物全体としては、透明性の高いガラスのカーテンウォールと、その前面に設置された「緑化ルーバー」が印象的な外観を形成している。
また、国道と市道によって四方を囲まれた本施設には、その4つの前面道路を接続するように「クロスロード」と呼ばれる十字型の吹き抜け空間が配置されており、流動性の高い都市空間を作り出している。
8.雲仙岳災害記念館【久米設計】

雲仙岳災害記念館は、1990年~1996年に渡って発生した「雲仙岳噴火災害」の記憶を後世に伝えていくため施設として、2002年長崎県島原市に建設された博物館施設である。
建築の設計は、日本の大手組織設計事務所「久米設計」が行った。
本施設は、雲仙岳の噴火による埋め立て地に建設されており、周囲に残されていた溶岩や土砂によって地面を盛り上げ人工的な丘を作り出し、その丘にボリュームの大半を埋め込む形で本施設は建設されている。
そして、建物全体は正方形平面を持った有機的な3次曲面の屋根で覆われ、丘と一体化。
一方で、建物は無理の緑化するのではなく、人工的なステンレスをむき出しにすることによって、自然に対抗するかのような力強さを放っている。
9.国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館【栗生明】
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館は、1945年長崎市に投下された原子爆弾のによって亡くなられた方々への追悼と平和祈念を行うための場所として建設された祈念館である。
建築の設計は、槇文彦アトリエ出身の建築家「栗生明」が担当。
本施設では、大半の建築ボリュームが地下に埋め込まれており、周囲の自然環境に配慮しつつ誰にも邪魔されることのない静かな祈りの空間を作り出している。
そして、わずか地上に顔を出す部分に関しては、高い生け垣によって周囲から視線を遮られた円形水盤となっており、その水盤の端に設けられた地下へと通じる階段を下りて、祈りの空間へアプローチするという面白い動線計画となっている。
淡路島にある安藤忠雄の「本福寺水御堂」と共通点の多い作品でもある。
10.長崎バイオパーク【日本設計】

長崎バイオパークは、長崎県西海市にある動物園と植物園からなる動植物公園である。
建築の設計は、日本の大手組織設計事務所「日本設計」が担当。
当時日本設計に勤めていた、金沢駅の設計者である白江龍三も本施設の設計を担当している。
本施設は、広大な敷地の中にフラワードーム・ライブドーム・レストラン・くつろぎサンルームといった施設が、動物や自然をを巻き込みながら分散配置された全体構成となっている。
また、本施設ではほかの一般的な動物園に比べて檻や柵が少ないため、いろんな動物たちと直に触れあったり餌を上げたりできる、体験型の動植物園となっている。
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今回はこれで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。