仙台市内にある有名建築物7選【原広司・前川國男など】

仙台文学館

皆さんこんにちは、当サイト「建築LIFE」を運営しているたけと言います。

今回は、東北地方で唯一政令指定都市に指定されている「仙台市」の中に建つ、有名建築物7選をご紹介したいと思います。

建築に詳しい方なら誰もが知っている「せんだいメディアテーク」を始めとして、仙台市には有名建築家が設計した施設があちらこちらに点在しています。

本記事では、そのような有名建築家の作品はもちろん、あまり知られていない名建築などもご紹介しているので、仙台巡りをする際は是非参考にしてみてください。

では早速本題に移ります。

目次

仙台市内にある有名建築物7選【原広司・前川國男など】

1.せんだいメディアテーク【伊東豊雄】

  • 設計:伊東豊雄建築設計事務所
  • 竣工:2000年
  • 用途:図書館 美術館 映画館
  • 住所:宮城県仙台市青葉区春日町2-1
  • URL:詳細ページ

せんだいメディアテークは、図書館・メディアセンター・ギャラリーなどの複数の機能を内包した、宮城県仙台市に建つ大型複合施設である。

設計を務めたのは、日本のみならず海外でも活躍する、現代日本を代表する建築家「伊東豊雄」である。

本施設は、外観を見ただけだと、どこにでもありそうなガラスのファサードを持った「箱もの建築」に見えてしまうかもしれないが、実は構造や空間構成などにおいて異例尽くしの建築物となっている。

特に特徴的なのが「チューブ状の柱」とその柱に支えられた「極薄のフラットスラブ」の組み合わせであり、この未だかつて見たこともなかった洗練された構造体は、建築界で高い評価を得ている。

2.宮城県図書館【原広司】

  • 設計:原広司+アトリエファイ建築研究所
  • 竣工:1998年
  • 用途:図書館
  • 住所:宮城県仙台市泉区紫山一丁目1-1
  • URL:公式ページ

宮城県図書館は、宮城県仙台市に建つ県立図書館である。

設計を務めたのは、梅田スカイビル京都駅ビルなど、数多くの大規模公共施設を手掛けてきたに帆を代表する建築家「原広司」である。

本施設は、全長約200m・幅約30mのチューブ状のボリュームが、橋のように架けられた構成がシンボリックな外観を作り出しており、光沢のあるステンレスの屋根と合わさり異様な雰囲気を醸し出している。

また、チューブ状ボリュームの内部には、開架書庫と閲覧室が本屋街のように並んだ街路空間が形成されているのだが、曲面を持った屋根によって、まるで宇宙船内のような不思議な空間が作り出されている。

3.宮城県美術館【前川國男】

  • 設計:前川国男建築設計事務所
  • 竣工:1981年
  • 用途:美術館
  • 住所:宮城県仙台市青葉区川内元支倉34-1
  • URL:公式ページ

宮城県美術館は、1981年に竣工した、宮城県仙台市青葉区川内元支倉に建つ県立美術館である。

設計を務めたのは、日本各地で数多くの美術館建築を手がけたことで知られる、日本建築界の巨匠「前川國男」である。

本施設は、建物中央に「大きな中庭」が設けられ、その中庭を取り囲うように列柱による「回廊空間」が設けられた平面構成が特徴的な建築物となっている。

このような、大きな中庭と回廊という組み合わせは、ヨーロッパの古代建築などによく見られる構成だが、日本でこのような空間を作り出している例はあまり多くないため、日常とは違う空間体験ができる施設となっている。

4.仙台市富沢遺跡保存館【坂倉研究所】

  • 設計:坂倉建築研究所東京事務所
  • 竣工:1996年
  • 用途:遺跡保存館
  • 住所:宮城県仙台市太白区長町南4-3-1
  • URL:公式ページ

仙台市富沢遺跡保存館は、宮城県仙台市にある富沢遺跡から発掘された、旧石器時代の遺跡面を保存・公開することなどを目的として、1996年に建設された博物館建築である。

設計を務めたのは、日本建築界の巨匠・坂倉準三が設立した設計事務所「坂倉建築研究所」である。

本施設は、楕円形平面をしたコンクリートの建築物が異様な雰囲気を作り出しているが、施設内では、地下2階部分に「2万年前の樹木群」を発掘当時の状態のまま展示しており、歴史の重みを感じられる空間となっている。

また、その上の地上階部分には、常設展示室や企画展示室などが設置されており、発掘された資料を基にした様々な展示会を開催している。

5.仙台市科学館【久米建築事務所】

  • 設計:久米建築事務所
  • 竣工:1990年
  • 用途:科学館
  • 住所:宮城県仙台市青葉区台原森林公園4番1号
  • URL:公式ページ

仙台市科学館は、「スリーエム仙台市科学館」の愛称で親しまれている、宮城県仙台市の台原森林公園に建つ科学館である。

設計を務めたのは、日本の大手組織設計事務所「久米設計」の前身となる設計事務所「久米建築事務所」である。

本施設は、水平に長く伸びる形態と、トラスやラーメン構造で構成された鉄骨造の大架構がスタイリッシュな外観を形成しており、「科学館」という事を周囲に印象付けるようなシンボリックな建築物となっている。

さらに、本施設の内部空間では、メカニックや設備システムなどの科学的な要素を、あえて隠すことなく見せることで、建築そのものが科学の展示物となるような構成を採用している。

6.仙台市博物館【佐藤武夫】

  • 設計:佐藤武夫設計事務所
  • 竣工:1985年
  • 用途:博物館
  • 住所:宮城県仙台市青葉区川内26番地
  • URL:公式ページ

仙台市博物館は、仙台の歴史・文化・美術などの研究や展示を目的として、宮城県仙台市の仙台城三の丸跡に建てられた博物館建築である。

設計を務めたのは、日本の大手組織設計事務所「佐藤総合計画」の生みの親である建築家・佐藤武夫だ。

本施設は、従来の博物館建築によく見られた「見せる」ための半強制的な空間設計ではなく、利用者が主体となった「見る」ための空間設計を行っており、利用者の自由な活動を引き出すような構成が採用されている。

具体的には、ミュージアムストリートという回遊性のある通路を設けて、その通路に沿う形で各展示空間を商店街に並ぶ店舗のように配置している。

つまり、来館者はミュージアムストリートを歩きながら、自由に自分の入りたい展示室(店舗)を選択することができるというわけである。

7.仙台文学館【ネオタイド建築計画】

  • 設計:ネオタイド建築計画
  • 竣工:1999年
  • 用途:文学館
  • 住所:宮城県仙台市青葉区北根2丁目7番1号
  • URL:公式ページ

仙台文学館は、宮城県仙台市にある緑豊かな「台原森林公園」の西側入口部分に建つ、文学館・社会教育施設などを内包した文化複合施設である。

設計を務めたのは、建築設計・土木設計・インテリデザイン・コンサルなど幅広い分野で活動する企業「オタイド建築計画」である。

本施設は、仙台の「都市空間」から台原森林公園の「大自然」へとつながる「散策ブリッジ」を跨ぐようにして建てられた建築構成が特徴的で、都市と自然の間の「結界」的な役割を果たしている。

また、この建物は敷地全体を巡る散策路を東西につなぐ「ブリッジ」的な役割も担っており、ここを訪れた人々は森の中を散策しているうちに自然とこの施設へ導かれるような見事な動線設計が行われている。

以上!

今回はこれで以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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