佐賀県の有名建築物10選【坂倉準三・菊竹清訓など】

こんにちは、たけです。

今回は、佐賀県の有名建築物10選をご紹介します。

坂倉準三や菊竹清訓といった有名建築家の作品はもちろん、あまり知られていない魅力的な施設もご紹介しているので、是非最後までご覧ください。

では早速本題に入ります。

目次

佐賀県の有名建築物10選【坂倉準三・菊竹清訓など】

1.市村記念体育館【坂倉準三】

  • 設計:坂倉準三
  • 住所:佐賀県佐賀市城内
  • 開館:1963年
  • 用途:文化施設(旧・体育館)
  • URL:公式ページ

市村記念体育館は、元々「佐賀県体育館」として1963年に開館し、現在は老朽化などの原因から文化施設に用途変更された建築物である。

建築の設計は、昭和期を代表する建築家「坂倉準三」が担当。

この建築には「吊り屋根構造」が採用されており、周囲のギザギザした折板状の壁などで、滑らかな曲線を持った「HPシェル構造の屋根」を吊るという構造になっている。

この構造によって、内部では柱のない大空間が生まれ、従来の用途である「体育館」という機能を果たしつつ、人々の好奇心を刺激するような魅力的な空間を作り出している。

1960年代は、吊り屋根構造の建築物が日本各地でいくつも建設されており、1964年に建設された「国立代々木体育館」はその代表的な作品であろう。

2.吉野ヶ里歴史公園センター【菊竹清訓】

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  • 設計:菊竹清訓
  • 住所:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町
  • 竣工:2000年
  • 用途:エントランス施設
  • URL:参考ページ

吉野ヶ里歴史公園センターは、弥生時代の大規模な環濠集落跡が発見されたことで有名な「吉野ケ里遺跡」のエントランス施設として2000年に建設された建築物である。

展示コーナー・多目的ルーム・レストラン・ショップなど、複数の機能を内包している。

建築の設計は、メタボリズムの第一人者として知られる建築家「菊竹清訓」が担当。

建築全体は、周囲に溶け込むような水平性の高い構成となっている一方で、中央部分の屋根が周囲の山並みと呼応するかのように盛り上がっており、ダイナミックな外観を作り出している。

このダイナミックな大屋根が吉野ケ里遺跡へと通ずる「門」のような役割を果たしているのである。

3.神埼駅【青木茂】

photo by そらみみ/CC 表示-継承 4.0

神埼駅は、JR九州・長崎本線の駅舎として佐賀県神埼市に建設された建築物である。

本施設は、リファイニング建築(再生建築)を提唱する建築家 「青木茂」が設計を担当。

建築としては、足のついたロボットや動物のようにも見える、ガラス張り建物が印象的な外観を形成している。

この独特な形態は、本施設の北東方向に存在する吉野ケ里遺跡の「高床式倉庫」をモチーフにしているとかいないとか。

4.佐賀県立名護屋城博物館【前川建築設計事務所+おがた建築設計室】

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  • 設計:前川建築設計事務所+おがた建築設計室
  • 住所:佐賀県唐津市鎮西町
  • 竣工:1993年
  • 用途:博物館
  • URL:公式ページ

佐賀県立名護屋城博物館は、豊臣秀吉の朝鮮出兵に際して築かれた「名護屋城」に隣接する位置に建つ歴史博物館である。

名護屋城に関する資料の展示や、日本列島と朝鮮半島の交流の歴史に関する展示などを執り行っている。

建築の設計は「前川建築設計事務所」と「おがた建築設計室」の共同で実施。

本施設は、名護屋城跡大手門広場に対面する位置にある小高い丘の上の傾斜地に建ち、前面には国道が通るという少し特殊な敷地条件となっているが、平面計画としてはいたってシンプルで、中央にエントランスホール、向かって左側に展示室、右側に多目的ホールという単純明快な構成となっている。

5.武雄市図書館・歴史資料館【佐藤総合計画】

武雄市図書館・歴史資料館は、図書館・資料館・カフェ・書店など複数の機能からなる、佐賀県武雄市に建つ複合施設である。

建築の設計は、日本の大手組織設計事務所「佐藤総合計画」が担当。

建築全体は、映像・音楽コーナーが入る「楕円形平面を持つ棟」と、開架スペースやカフェなどが入る「片流れ屋根を持つ棟」、そして書庫や資料室などが入る裏側の「切妻屋根を持つ棟」の計3ブロックによって構成されている。

特に、片流れ屋根を持つ棟の平面形状は、わずかに曲線を描いており、その有機的な形状に沿って段状に配置された開架スペースでは、施設全体を眺望できる魅力的な空間が形成されている。

6.末盧館【アルセッド建築研究所】

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末盧館は、佐賀県唐津市にある日本最古の稲作遺跡「菜畑遺跡」に関する展示などを行う施設として、1990年に建設された博物館である。

建築の設計は、設計事務所「アルセッド建築研究所」が担当した。

稲作遺跡である「菜畑遺跡」の展示を行う施設という事で、本建築は弥生時代に穀物を蓄えるために建設されていた「高床倉庫」をイメージとしたデザインとなっている。

大きな切妻屋根や年季の入った外壁の様子などからは、まさに高床倉庫といった風合いを醸し出しているが、建物を支える柱がコンクリートの丸柱で構成されていることによって、どこか斬新さも感じる作品となっている。

7.佐賀県立図書館【内田祥哉+高橋靗一】

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佐賀県立図書館は、1962年に建設された、佐賀県佐賀市に建つ公立図書館である。

建築の設計は「内田祥哉」と「高橋靗一」の共同で行われた。

本建築は、鉄筋コンクリート造の水平性が際立った構成や、ピロティ空間といったモダニズム建築を象徴する要素によって構成された、力強い建築物だ。

2022年には、国際的な学術組織ドコモモ・ジャパンによって「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選定され、歴史的・文化的に価値の高い建築作品として認められている。

8.佐賀県立博物館【内田祥哉+高橋靗一】

photo by そらみみ/CC 表示-継承 4.0

佐賀県立博物館は、佐賀県の文化・歴史・民俗等に関する資料を展示するための施設として、佐賀県佐賀市に建設された公立博物館である。

建築の設計は「内田祥哉」と「高橋靗一」の共同で行われた。

建築全体は「十字型」を基本形態として設計が行われており、外形や天井、階段の配置といったあらゆる要素が十字型によって規定されている。

また、本施設の西側には佐賀県立美術館が隣接しており、県立美術館と県立博物館は通路によって接続され、一体利用ができるようになっている。

9.中冨記念くすり博物館【チェッコ・ボナノッテ】

photo by そらみみ/CC 表示-継承 4.0

中冨記念くすり博物館は、1995年佐賀県鳥栖市に建設された「くすり」をテーマとした博物館施設である。

本施設は、イタリアの現代彫刻家「チェッコ・ボナノッテ」が建築の基本設計を担当。

建築全体は、非常にシンプルな箱型となっており(裏側は違うが)、石とガラスを基調にしたファサードが周囲の自然と調和しつつも格式高い外観を作り出している。

また、本施設のエントランスホールには、建物の設計者であるチェッコ・ボナノッテによる『生命の種子』という彫刻作品が展示されている。

10.西有田町タウンセンター【NKSアーキテクツ+桃季舎】

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  • 設計:NKSアーキテクツ+桃季舎
  • 住所:佐賀県西松浦郡有田町
  • 竣工:2005年
  • 用途:町役場
  • URL:公式ページ

西有田町タウンセンターは、佐賀県西有田町の「町役場機能」と「文化交流機能」を併設した複合施設として、2005年に建設された建築物である。

建築の設計は、福岡を拠点とする「NKSアーキテクツ」と、大阪を拠点とする「桃季舎」の共同で行われた。

本施設では、東西で約8mのレベル差がある敷地に対して、前面道路に沿うように長いスロープを設けることで、建物全体に一体性をもたらしている。

また、天井高の高い1階のガラス張り部分には町民ホールや事務室、水平性の際立つ2階部分には議場や会議室といった機能が収められており、その空間性の対比が外観を印象付けている。

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今回はこれで以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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