みなさんこんにちは、本サイト・建築LIFEを運営している「たけ」です。
今回は、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」にある安藤忠雄建築7選をご紹介したいと思います。
直島と言えば、安藤忠雄によるベネッセハウスや地中美術館をきっかけにして、アートの島としての地位を確実なものとしましたが、実は直島にはそれ以外にも安藤忠雄建築が多数存在しています。
本記事では、直島にある安藤忠雄建築の概要を簡単に解説しているので、直島観光をする際には是非本記事を参考にしてみてください。
では早速本題に入ります。
直島の安藤忠雄建築7選【美術館・ホテル・ギャラリーなど】
1.地中美術館
地中美術館は、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に建つ美術館建築物である。
コンセプト「自然に埋没する建築」
このコンセプトを基に、もともと敷地に存在していた豊かな自然環境や景観を破壊しないように、安藤忠雄は建築の全ヴォリュームを地中に埋め込むという、とんでもない計画を立てた。
しかし、この大胆な設計によって、瀬戸内の美しい風景や環境はそのままに保存しつつ、地下空間にはその環境と一体となった魅力的なアート空間が生まれている。
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2.李禹煥美術館

李禹煥美術館は、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に建つ美術館建築である。
李禹煥は1936年に韓国で生まれ、1960~70年代にかけて日本で流行した「もの派」という現代美術の先駆者として知られる彫刻家である。
その李禹煥の作品を展示する美術館として建設されたのがこの李禹煥美術館で、建築としては地中美術館と同様に、建築ボリュームの大半を地下に埋め込み、周辺の自然環境に溶け込ませた構成となっている。
また、この美術館はアプローチ空間も魅力的で、コンクリートの壁を何枚も並行に並べ、その壁の間を迂回するように展示室まで歩いていく構成となっている。
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3.ANDO MUSEUM
ANDO MUSEUMは、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に建つ美術館建築物である。
「安藤忠雄のエッセンスを詰め込んだ美術館」
敷地周辺には、木造の古民家がたくさん立ち並んでおり、ANDO MUSEUM自体も外観だけ見るとそれら古民家に溶け込むような木造建築物となっている。
しかし、実際に内部に入ってみると、安藤忠雄らしいコンクリートに埋め尽くされた空間が広がっており、内外の想定外性が魅力的な美術館となっている。
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4.ヴァレーギャラリー
ヴァレーギャラリーは、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に2022年に開館したギャラリーである。
コンセプト「建築の原点に立ち返る光」
このコンセプトを基に、若き日の安藤忠雄に絶大な影響を与えたという「ローマ・パンテオン」を彷彿とさせる、魅力的な光の空間が直島に誕生した。
ちなみに、ヴァレーギャラリー内や外の庭や池などに設置されているミラーボールは、芸術家・草間彌生による「ナルシスの庭」というアート作品である。
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5.ベネッセハウス・ミュージアム
ベネッセハウス・ミュージアムは、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に建つ美術館とホテルを併設した施設である。
本施設は、瀬戸内海を望む高台に位置しており、安藤忠雄の代表作「地中美術館」や「李禹煥美術館」と同様に、コンクリートの建物が周囲の地形に埋め込まれる形で建設されている。
建物自体は、円柱や直方体といった幾何学的な形態を組み合わせることで成立しており、特に建物中央に存在する円柱型のギャラリー(写真1枚目)では、スロープやトップライトによって魅力的な空間が形成されている。
また、本美術館では特定の展示室の中に作品を展示するのではなく、建物全体を展示室と見立て、内外問わず至る所に現代アート作品が点在しているのも特徴的だ。
6.ベネッセハウス・オーバル

ベネッセハウス・オーバルは、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に建つ宿泊施設である。
ベネッセハウス・ミュージアムの別館として建てられた施設で、小高い丘の頂上に建っているため、本館からリフトカーに乗って移動する仕組みとなっている。
建築全体は、直島における安藤忠雄建築と同様に、地中に埋め込まれたような構成となっており、中央には大きな水庭が設置され、その水庭を囲うようにして6室しかない客室が配置されている。
7.南寺
南寺は、瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に建つギャラリー施設である。
本施設は、直島におけるアートプロジェクト「家プロジェクト」の一環として建設された施設で、このプロジェクトは南寺を合わせて全7軒の建築物で構成されている。(2023年現在)
南寺では、アメリカロサンゼルス出身のアーティスト・ジェームズ・タレルの作品を公開しているが、展示内容に関してはネタバレしないでおこう。(やばい体験ができます)
建築としては、深い軒が象徴的な木造建築となっているため、一見しただけだと安藤忠雄建築とは思えないが、内外の動線計画などを見ると安藤忠雄らしさが随所に現れている。
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今回はこれで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。