みなさんこんにちは、本サイト「建築LIFE」を運営しているたけです。
今回は、東京・銀座に建つ歌舞伎専用劇場「歌舞伎座(GINZA KABUKIZA)」の歴史や建築的特徴などを解説していきたいと思います。
明治22年に開場した歴史のある劇場施設です。
是非最後までご覧ください。
歌舞伎座(GINZA KABUKIZA)の概要

歌舞伎座(GINZA KABUKIZA)は、東京・銀座という大都会に建つ、歌舞伎専用の劇場施設である。
その歴史は古く、歌舞伎座が最初に開場したのは1889年(明治22年)のことである。
その後、火災や戦災など様々な災難に見舞われた歌舞伎座ではあるが、改築や建て替えを繰り返し、現在までその歴史を継承している。
ちなみに、現在建っている歌舞伎座(GINZA KABUKIZA)は5代目の建物となっており、隈研吾と三菱地所設計が共同で設計を行っている。
設計者:隈研吾+三菱地所設計
隈研吾とは?

- 1954 横浜に生まれる
- 1979 東京大学大学院修了
- 1979 日本設計就職
- 1990 隈研吾建築都市設計事務所設立
- 1997 日本建築学会賞作品賞受賞
- 2009 東京大学教授に就任
隈研吾は、木材をふんだんに使用した和風建築を数多く手がけることで知られている、日本を代表する建築家である。
代表作としては「那珂川町馬頭広重美術館」「浅草文化観光センター」などが挙げられ、木ルーバーや木パネルなど、木材をふんだんに使用した建築作品を数多く手がけている。
日本で今一番有名な建築家である。
三菱地所設計とは?
- 1890年 丸ノ内建築所設置
- 1893年 三菱合資会社設立
- 1937年 三菱地所設立
- 2001年 株式会社三菱地所設計設立
三菱地所設計は、東京都千代田区丸の内に本社を置く日本の大手組織設計事務所である。
建築以外にも、土木の設計・監理やコンサルティング業務、都市開発業務など幅広く行っている。
代表作としては「横浜ランドマークタワー」「新丸の内ビルディング」などが挙げられ、数多くの高層建築を手掛けていることでも知られている。
歌舞伎座(GINZA KABUKIZA)の特徴
東京・銀座に建つ歌舞伎専用劇場

歌舞伎座(GINZA KABUKIZA)は、東京・銀座という日本が誇る大都会に建つ、歌舞伎専門の劇場施設である。
その歴史は古く、最初に開場したのはなんと1889年(明治22年)のことだ。
もちろん、その当時の建物が今も残っているというわけではなく、幾度となく改修・建て替えを繰り返し、現在まで歌舞伎座が継承されてきた形となっている。
現在の建物は5代目

現在銀座に建っている建物は、隈研吾と三菱地所設計によって設計された5代目の建築物である。
- 1代目(1889~1911年):高原弘造
- 2代目(1911~1921年):志水正太郎
- 3代目(1924~1945年):岡田信一郎
- 4代目(1950~2010年):吉田五十八
- 5代目(1913~現在):隈研吾+三菱地所設計
歌舞伎座は、火災・震災・戦災などあらゆる災難を受けながらも、その都度、改修や建て替えを行うことで現在までその歴史を継承している建築物なのである。
ちなみに5代目の建物は、吉田五十八設計の4代目デザインを踏襲したものとなっている。
4代目歌舞伎座を踏襲したデザイン

上の写真は、一つ前・4代目の歌舞伎座の外観である。
現在の歌舞伎座と見比べると、ほぼ完璧に4代目の外観が再現されていることがわかるだろう。
この4代目の歌舞伎座は、昭和期を代表する建築家「吉田五十八」が設計したもので、石造り風の建物本体に瓦屋根を乗せた帝冠様式(和洋折衷)の建築物となっている。
歌舞伎座タワーの併設

前述した通り、5代目の歌舞伎座は下層部こそ4代目のデザインを踏襲しているが、上に目を向けると超高層ビルが佇んでいることに気が付く。
このビルは歌舞伎座の後ろに建っているというわけではなく、歌舞伎座の上に建っているのだ。
この歴史のある歌舞伎座と現代のオフィスビルを併設するという計画には、様々な批評はあったものの、歴史を尊重した上で新たな要素を付加しているだけなので、別に問題はないと私は思う。
1800人収容可能な大型劇場

歌舞伎座内には、1808座席を内包した大型の劇場空間が展開されている。
1階~3階まで座席が巡らされており、勾配を持った天井には間接照明が設けられている。
隈研吾の代表作

今回はこれで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。