【全4作品】フランク・ロイド・ライトが残した日本建築
フランク・ロイド・ライトの日本建築作品
- 帝国ホテル(※玄関部分のみ)
- 自由学園明日館
- ヨドコウ迎賓館
- 旧林愛作邸
1.帝国ホテル(※玄関部分のみ)
- 設計:フランク・ロイド・ライト
- 住所:愛知県犬山市内山1番地「明治村」内
- 竣工:1923年
- 用途:ホテル・迎賓館
- URL:建築詳細ページ
言わずと知れた、日本におけるフランク・ロイド・ライト建築の最高傑作『帝国ホテル』。
現在、建築家田根剛によって4代目帝国ホテル建設の計画が着々と進んでいるが、帝国ホテルと言えばやはり、フランク・ロイド・ライトが設計した「2代目帝国ホテル」が有名であろう。
幾何学模様の装飾、ライトの独自思想であるプレーリースタイルを用いた構成、東洋風の屋根など、ライトのエッセンスがつまりに詰まった作品となっている。
ライトの帝国ホテルは、老朽化などの原因から1968年に解体されてしまった。
しかし、あのライトを代表する建築であるということで、その後、愛知県犬山市にある野外博物館「明治村」にて玄関部分など一部が復元保存されている。
歴代帝国ホテルまとめ
2.自由学園明日館
- 設計:フランク・ロイド・ライト+遠藤新
- 住所:東京都豊島区西池袋2-20
- 竣工:1922年
- 用途:校舎
- URL:建築詳細ページ
自由学園明日館は、東京府北豊島郡高田町(現在の池袋)に1921年に設立された学校法人「自由学園」の校舎として、1922年に建設された建築作品である。
建築全体は「中央棟」「西教室棟」「東教室棟」「講堂」の4つの建物で構成。
当初は、フランク・ロイド・ライトと愛弟子の遠藤新が共同設計で明日館の設計を行っていたが、とある事情でライトが帰国してしまったため、東教室棟と講堂は遠藤新の設計で建設された。
現存する、貴重なライト建築であることから、自由学園明日館は1997年に「国の重要文化財」に指定されている。
建築詳細ページ
3.ヨドコウ迎賓館
- 設計:フランク・ロイド・ライト
- 住所:兵庫県芦屋市山手町3-10
- 竣工:1924年
- 用途:邸宅(現・迎賓館)
- URL:公式ページ
ヨドコウ迎賓館は、酒屋・櫻正宗の八代目当主「山邑太左衛門」の別邸として、1924年兵庫県芦屋市に建設された住宅建築である。
1947年に淀川製鋼所(ヨドコウ)がこの邸宅を購入してからは「ヨドコウ迎賓館」として運営されている。
建物は、神戸のシンボル的存在である六甲山の麓に位置しており、4階建ての建物が斜面に沿うように段状ボリュームが立ち上げられた構成が最大の特徴となっている。
通常、ライトが提唱した「プレーリースタイル」は、広大な大地に建てられる住宅建築を想定した様式となっているが、ライトはこの様式を傾斜地にも転写して見せたのだ。
また、六甲山と言えば、安藤忠雄が設計した急斜面に建つ集合住宅『六甲の集合住宅群』が有名だが、それよりもずっと前に、ライトは同じ斜面に沿うような住宅を六甲で実現していたということになる。
ちなみに、ヨドコウ迎賓館も、現存する貴重なライト建築として「重要文化財」に指定されている。
4.旧林愛作邸
- 設計:フランク・ロイド・ライト
- 住所:東京都世田谷区駒沢
- 竣工:1918年頃
- 用途:邸宅
- URL:公式ページ
旧林愛作邸は、当時帝国ホテルの支配人を務めていた「林愛作」の邸宅として、1918年頃に建設された住宅建築である。
フランク・ロイド・ライトが日本滞在中に唯一完成させた建築作品としても知られている。
(他の作品はライトの帰国後、弟子達の手によって完成している)
建築全体は、プレーリースタイルを象徴するような低層で土地に溶け込むような構成となっており、ライトのエッセンスが凝縮した様相を示している。
現在、旧林愛作邸は電通の厚生施設になっており、年に数回、見学会が行われるという。
【全4作品】フランク・ロイド・ライトが残した日本建築まとめ
フランク・ロイド・ライトの日本建築作品
- 帝国ホテル(※玄関部分のみ)
- 自由学園明日館
- ヨドコウ迎賓館
- 旧林愛作邸
今回はこれで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。