東京カテドラル聖マリア大聖堂とは?

東京カテドラル聖マリア大聖堂は、東京都文京区に建つ礼拝施設である。
司教が座る椅子→カテドラ
司教座がある教会→カテドラル
カテドラルと呼ばれる教会は格式が高く、国内16カ所のみに存在。
設計を務めたのは、日本を代表する建築家丹下健三。
丹下氏を代表する作品であり、外観の神々しい構成、内部の教会建築にふさわしい荘厳な空間が魅力的な建築になっている。
そんな、東京カテドラルの特徴をご紹介します!!
丹下健三とは?
- 1913 大阪府堺市に生まれる
- 1938 東京帝国大学工学部建築科卒業
- 1938 前川國男建築事務所入所
- 1941 東京帝国大学大学院入学
- 1946「丹下研究室」を作る
- 1951 CIAM参加
- 1987 プリツカー賞受賞
- 2005 3月22日死去(91歳)
丹下健三は、日本のモダニズム建築の基礎を作り上げた人物である。
さらに、「世界のタンゲ」とも呼ばれていたように、世界的にも活躍された建築家であった。
代表作としては、「広島平和記念資料館」や「代々木体育館」などが挙げられ、大規模で国家的な建築を多く手がけたことでも知られている。
建築の特徴




東京カテドラル聖マリア大聖堂の外観の特徴としては次のような点が挙げられる。
- 十字型をした平面構成
- HPシェルによる複雑な形状
- カテドラル横にそびえたつ鐘の塔
- 柱がない荘厳な大空間
- トップライトと四方からの光
- 日本最大級のパイプオルガン
十字型をした平面構成
東京カテドラル聖マリア大聖堂は、地上から見るとどういう形状なのかいまいちわからないが、上空から見ると十字架の形をしている。
これはキリスト教の象徴である「十字架」を建築自体で作り出すという、大胆な構成となっている。
HPシェルによる複雑な形状




外壁は、ステンレス製のメタリックな外壁であり、これは8枚のHPシェル(双曲放物線面を持つ殻構造)によって形成されている。
このHPシェルが少しずつ斜めになって立てかけられており、壁と屋根両方の役割を担う構造体となっている。
この構成によって、内部空間から柱をなくし、大空間を作り出すことが可能となっている。
柱がない荘厳な大空間




東京カテドラル聖マリア大聖堂の内部は、外壁のシェル構造のおかげで柱がない大空間となっている。
さらに、コンクリート打ち放しの壁によって、荘厳な雰囲気が形成されている。
内部の撮影は基本禁止となっていますが、受付で許可をとると可能であるそう。
カテドラル横にそびえたつ鐘の塔




西側には高さ約60mに及ぶ、先端に4つの鐘取り付けられた「鐘の塔」がそびえたっている。
先に行くほど細くなった構成により、その高さが強調されている。




また、この鐘は日曜の正午に鳴っていたというコメントもありましたが、いつ鳴るかは不明なので鐘の音を聴けたらラッキーかもしれません!
トップライトと四方からの光




内部の荘厳な空間に神々しい雰囲気を作り出す、トップライトと四方からの光。
特に魅力的なのが、正面の十字架奥に見える開口である。
薄いアラバストル大理石という素材が張られており、外の光がうっすら入り落ち着いた雰囲気をつくっている。
日本最大級のパイプオルガン




東京カテドラル聖マリア大聖堂には、日本最大級のパイプオルガンがある。
この巨大なパイプオルガンと音を良く響かせるコンクリートが合わさり、とても神秘的な音色が響く。
建築概要
- 所在地:東京都文京区関口
- 竣工 :1964年12月
- 用途 :宗教施設
- 構造 :鉄筋コンクリート造
- 階数 :地上1階 地下1階
- 高さ :39.4m(本体) 61.7m(鐘塔)
- 設計 :丹下健三都市建築設計研究所
- 設備 :井上宇一研究室、大滝設備事務所
- 施工 :大成建設
施設概要
- Tel : 03-3941-3029
- URL :https://catholic-sekiguchi.jp/home/
- アクセス:「江戸川橋駅」(出口1a)より徒歩15分
- 料金 :無料
最後に・・・
以上が東京カテドラル聖マリア大聖堂の特徴でした。
マンションやビルがが立ち並ぶ街並みに突如現れる、異彩を放った外観と、内部の類を見ない荘厳な空間が魅力的な建築であったと思います。
この教会の見学は自由にできるので、是非一度訪れてみてください!!
閲覧していただきありがとうございます。
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