みなさんこんにちは、本サイト・建築LIFEを運営している「たけ」です。
今回は、徳島県の有名建築物7選をご紹介します。
中村拓志や丹下健三といった有名建築家が設計した建築物などを紹介しているので、徳島県で建築巡りをする際には是非本記事を参考にしてみてください。
では早速本題に入ります。
徳島県の有名建築物7選【中村拓志・丹下健三など】
1.上勝町ゼロ・ウェイスト センター【中村拓志】

上勝町ゼロ・ウェイスト センターは、ごみを根本から減らすために「ゼロ・ウェイスト宣言」を発表した徳島県上勝町に建つ、分別処理場にショップやホテル、オフィスなどを付与した複合施設である。
建築の設計は、隈研吾事務所出身の建築家「中村拓志」が担当した。
赤い切妻屋根が細く長く連続する特徴的な形態は、分別から再生に至るまでのごみの処理に関する一連の流れを、屋根の連続によって象徴的に表したものとなっている。
また、この建築では、観光のために訪れる歩行者と、ごみを出しに来た住民や回収車などの車の動線を分けることで、プライバシーを確保するなどの工夫も図られている。
2.鳴門市文化会館【増田友也】

鳴門市文化会館は、1600人を収容可能な多目的ホールを中核とする、徳島県鳴門市に建つ劇場施設である。
建築の設計は、兵庫県出身の建築家「増田友也」が担当し、彼の遺作にもなっている。
建築全体としては、巨大なコンクリートルーバーが連続した陰影のあるファサードが象徴的な外観を形成しており、劇場建築らしい重厚感のある建築物となっている。
また、本施設は撫養川と新池川が交差する結節点に位置しており、撫養川親水公園と連続する中央広場を挟んだ対面には、同じく増田友也が設計した健康福祉交流センターが設置されている。
この健康福祉交流センターは、鳴門市文化会館同様にコンクリートルーバーによってファサードが特徴づけられており、両者の建物が一体になって魅力的な親水空間を形成している。
3.小松島市保健センター【丹下健三】

小松島市保健センターは、保健センターと多目的ホールを併設した、徳島県小松島市に建つ複合施設である。
建築の設計は、日本建築界の大巨匠「丹下健三」が担当した。
建築全体は、白を基調とした配色となっており、丹下健三の初期の代表作である香川県庁舎や広島平和記念資料館などと比べると、重厚感よりも軽快さが追及された印象を持つ。
一方で、水平性を強調するの庇や、その庇と対比を成す垂直に伸びる塔などの構成からは、丹下健三らしさが感じられる建築構成となっている。
4.大塚国際美術館【坂倉建築研究所】

- 設計:坂倉建築研究所
- 住所:徳島県鳴門市鳴門町
- 竣工:1998年
- 用途:美術館
- URL:公式ページ
大塚国際美術館は、陶板複製画(西洋名画約1000点を陶板で原寸大再現したもの)を中心に収蔵・展示等を行う、徳島県鳴門市に建つ国際美術館である。
レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』や『モナリザ』、ゴッホの『ひまわり』、エドヴァルド・ムンクの『叫び』といった名だたる名画が再現展示されている。
建築は、昭和期を代表する建築家・坂倉準三によって設立された「坂倉建築研究所」が設計を担当。
本施設は、瀬戸内海国立公園の小高い丘の上に建てられており、建築はその緑豊かな丘に埋め込まれる形で地形と一体化している。安藤忠雄による直島の建築群を彷彿とさせる構成である。
上の写真を見ると、丘の上に3つの直方体の棟と、大きな円形の池が設置されていることがわかるが、これはあくまで施設全体のほんの一部にすぎず、展示室の大半はその地下に埋め込まれている。
5.モラスコむぎ【設計者不詳】

- 設計:不詳
- 住所:徳島県海部郡牟岐町
- 開館:1986年
- 用途:資料館・交流施設
- URL:公式ページ
モラスコむぎは、資料館・コワーキングスペース・交流スペースなど複数の機能からなる、徳島県海部郡牟岐町に建つ複合施設である。
施設前面には、四国八十八景に指定されている松ケ磯・小島の浜の風景が広がっており、その絶景を目前に仕事や交流などができる魅力的な施設となっている。
建築全体は、巻貝をイメージしたという「展示棟」と、二枚貝をイメージしたという「管理棟」の2棟で構成されており、展示棟内では世界中から集めた貝や化石の標本が展示されている。
また、本施設は国が推進するする「木材需要拡大推進緊急対策事業」の一環として建設された建物でもあり、木造でできた建物の内部には、木のぬくもりを感じる豊かな空間が形成されている。
6.徳島県立博物館【日建設計など】
- 設計:環境建築研究所 佐藤総合計画 日建設計
- 住所:徳島県徳島市八万町
- 開館:1989年
- 用途:博物館 美術館
- URL:公式ページ
徳島県立博物館は、徳島県文化の森総合公園内に建つ公立博物館である。
この博物館が入る建物内には他にも「徳島県立鳥居龍蔵記念博物館」「徳島県立近代美術館」「徳島県立21世紀館」という3つの施設が併設されており、一体利用が可能となっている。
建築の設計は、環境建築研究所・佐藤総合計画・日建設計の共同で行われた。
建築としては、建物中央に建つガラスの塔と、その塔の裏側から斜面を登るように設けられたカスケード(階段状に連続した小さな滝)が魅力的な空間を形成している。
また、徳島県文化の森総合公園内にはこの施設以外にも、野外劇場や県立図書館といった複数の文化施設が点在しており、敷地全体で文化公園の様相を呈している。
7.徳島県立図書館【岡田新一】

徳島県立図書館は、徳島県文化の森総合公園内に建つ公立図書館である。
建築の設計は、警視庁本部庁舎や最高裁判所などの設計者としても知られる建築家「岡田新一」が担当。
本施設は、向寺山の傾斜面に沿うような形で建てられおり、南側には円形野外劇場「すだちくん森のシアター」、その隣には前項で紹介した「徳島県立図書館」などが入る複合施設が建っている。
建築全体としては、水平性のあるガラスの棟・メタリックな庇と、垂直性のある左右の塔の対比が象徴的な外観を形成しており、重厚感と軽快さを兼ね備えた構成となっている。
徳島県関連の書籍

今回はこれで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。