建築

多摩美術大学図書館【伊東豊雄】

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多摩美術大学図書館とは?

多摩美術大学図書館は、東京都八王子市にある多摩美術大学八王子キャンパスの図書館である。

設計を務めたのは、国内外で活躍する建築家伊東豊雄。

設計コンセプト「創造する図書館」

このコンセプトを基に、大学生の創作意欲を引き立てる、洞窟のような内部空間がつくられている。

たけひこ
たけひこ

そんな、多摩美術大学図書館の特徴を今回ご紹介したいと思います!!

伊東豊雄とは?

  • 1941年 京城(現・ソウル)に生まれる
  • 1943年 長野県諏訪郡下諏訪町に移住
  • 1965年 東京大学工学部建築学科卒業
  • 1965年 菊竹清訓設計事務所勤務
  • 1971年 アーバンロボット設立
  • 1979年 ↑伊東豊雄建築設計事務所改称
  • 1986年 日本建築学会賞作品賞
  • 2013年 プリツカー賞受賞

伊東豊雄は、世界的権威のある「プリツカー賞」を受賞した日本を代表する建築家である

代表作として「せんだいメディアテーク」「ぎふメディアコスモス」などが挙げられる。

また、建築家安藤忠雄とは同年生まれで、両者ともに建築家として世界的に活躍。

安藤氏の一貫したスタイルとは対照的に、伊東氏は多種多様な建築作品を手掛けてきた。

建築の特徴

photo by japanese_craft_construction/CC BY 2.0

多摩美術大学図書館の建築的特徴としては、次のような点が挙げられる。

  1. 傾斜に合わせた構成
  2. 足先の細いアーチ架構
  3. ディティールの繊細さ
  4. 透明なパーテーションにより区切られた1階
  5. 1階にあるユニークなインテリア
  6. 開架書架と閉架書架に要る2階

傾斜に合わせた構成

断面図

八王子キャンパスは、緑豊かな丘の上にコンクリート打ち放しの校舎が点在。それらを坂道や階段がつなぐという構成になる。

その丘のふもとに建てられたのが多摩美術大学図書館である。

伊東氏は、敷地の緩やかな傾斜を生かして、1階部分の床も緩やかに傾斜させることとした。

この構成によって、ランドスケープと連続した魅力的な図書館となっている。

足先の細いアーチ架構

この図書館の最大の特徴が、足先の細いアーチ形状が連続した構造体である。

このアーチは、SC構造という、鉄板をコンクリートで覆う構成がとられている。

この強固なSC構造によって、本の重さがあるため条件の厳しい図書館という施設を、細い柱によって支えることを可能としている。

photo by japanese_craft_construction/CC BY 2.0

ちなみに柱の先端部は上の写真のように、40×20cmの長方形が十字にクロスした形になっている。

ディティールの繊細さ

この図書館は、技術的に見ても前例のない試みの上に成り立っている

そのため、考えつくされたディティールの繊細さは、他の伊東豊雄による建築と比べても群を抜いている。

上の写真を見ただけでも3つのディティールの繊細さが伝わってくる。

  1. 鋭利なほどにエッジの効いた建物の角
  2. 外壁と同面に収まるガラス
  3. 壁厚が20cmと極薄な構成

これらの各所の繊細さは、設計の伊東事務所や施工の鹿島などが、様々な検討を重ねた結果のたまものである。

photo by japanese_craft_construction/CC BY 2.0

特に2つ目の、外壁と同面に収まるガラスは、近くによると滑らかな曲線美に圧倒される。

また、光を反射しているコンクリートとガラスの相性もぴったりである。

透明なパーテーションにより区切られた1階

一階部分は、西側(並木道側)をオープンなギャラリースペース、パーテーションを挟んで東側を図書館エリアとしている。

1枚目の写真は、アートギャラリーから図書館エリアを見ている構図であるが、アーチの下に設けられているのが、高さ2mの透明なパーテーションである。

このとぎれとぎれの透明なパーテーションによって、アートギャラリーと図書館の領域の違いを作り出し、一体の空間としても感じられる構成をなる。

1階にあるユニークなインテリア

さらに、1階には写真のようなユニークなインテリアが点在する。

1枚目の写真は鉄板をフェルトで包んだソファ。ゆっくりとくつろげるものとなっている。

2枚目の写真は、ガラスのテーブル「マグテーブル」。最新号の雑誌がきれいに並べられている。

開架書架と閉架書架に要る2階

2階部分は、閉架書架と開架書架が共用部を挟むようにして配置され、その間には1階と同様、透明なパーテーションが設置されている。

閉架書架

10万冊が収蔵可能な書架をきれいに整えて配置している。

開架書架

アーチの下を、高さの抑えられた書架が曲線を描きながら配置されている。まるで川の流れのような配置である。

建築物概要

  • 所在地:東京都八王子市鑓水2-1723
  • 竣工 :2007年2月
  • 用途 :図書館
  • 構造 :SC造 RC造
  • 階数 :地下1階 地上2階
  • 高さ :約13m
  • 設計 :伊東豊雄建築設計事務所
  • 構造 :佐々木睦朗構造計画研究所
  • 設備 :鹿島建設
  • 施工 :鹿島建設

施設概要

  • Tel    :042-676-8611
  • 休館日 :不定期
  • 営業時間:10:00-17:00(学外者は申し込みが必要)
  • アクセス:南JR八王子駅南口から京王バスで約20分
  • URL  :https://libopac.tamabi.ac.jp/drupal/ja/hachioji

最後に・・・

以上が多摩美術大学八王子キャンパスの図書館の特徴でした。

特徴的なアーチ架構と、それを実現するディティールの繊細さが魅力的な建築だったと思います。

たけひこ
たけひこ

開架エリアなどは一般の方も利用できるようなので、是非一度足を運んでみてください!

2022年3月現在コロナウイルスの関係で、学外の方は利用できないようです。

ご覧いただきありがとうございました!!

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