ルーヴル・アブダビとは?
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- 設計:ジャン・ヌーヴェル
- 住所:アラブ首長国連邦・アブダビ
- 竣工:2017年
- 用途:美術館
ルーヴル・アブダビは、フランスに建つ世界一有名な美術館「ルーヴル美術館」の姉妹館として、2017年アラブ首長国連邦の首都アブダビに設立された美術館である。
この美術館では、フランスを代表する13の美術館(ポンピドゥーセンターやケ・ブランリ美術館など)から300点にも及ぶ収蔵品を借り受け、さらに独自に収集した作品なども併せて多彩な展示を行っている。
ルーヴル・アブダビの設計は、フランスを代表する建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。
アラブの歴史的な街並みにみられる箱型低層建築の集合体(55棟)が、ここでは直径180mのドーム屋根によって覆われており、一つの街のような空間を生み出している。
さらに、巨大なドームは、ステンレスの骨組みの上下に4層ずつ、幾何学的形態をしたアルミニウムのレイヤーが被せられており、計8つのレイヤーを透過して建物内部に届く光は、まるで森の中の木漏れ日のような幻想的な光へと変化する。
ルーヴル・アブダビの建築的特徴
アブダビに生まれた「ルーヴル美術館」の姉妹館
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世界屈指の油田地帯「ペルシャ湾」の南部に位置する石油大国「アラブ首長国連邦(UAE)」。
そのアラブ首長国連邦の首都「アブダビ」に2017年、世界一有名な美術館「ルーヴル美術館」の姉妹館が誕生した。
その名も「ルーヴル・アブダビ」。
この美術館では、フランスを代表する13の美術館(ポンピドゥーセンターやケ・ブランリ美術館など)から300点にも及ぶ収蔵品を借り受け、さらに独自に収集した作品なども併せて多彩な展示が行われている。
設計はフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当
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ルーヴル・アブダビの設計は、フランスを代表する世界的建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当した。
ジャン・ヌーヴェルは、1987年パリに竣工した文化施設「アラブ世界研究所」で一躍世界に名を馳せた建築家である。
光を巧みに扱う建築家として知られており、ルーヴル・アブダビでもジャン・ヌーヴェル建築らしい、魅力的な光の空間が生み出されている。
海の上に浮かぶドーム型建築
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ルーヴル・アブダビの建設にあたっては、わざわざペルシャ湾に新たな埋め立て地を造成し、そこに建物を浮かべるような形で建設が行われている。
そして、その海に浮かぶ建物は直径180mにも及ぶドーム型建築となっており、その滑らかな曲面は、まるで海から頭を出すクジラのようにも見える。
このように、外観だけでもインパクトのあるルーヴル・アブダビではあるが、ドームの中にはさらにインパクトのある空間が展開されている。
55個の箱型建築で構成されるドーム内部
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ルーヴル・アブダビのドーム内部には、大小様々な55個の箱型建築が2層にわたって設置され、まるで街並みのような有機的な景観を生み出している。
この構成は、低層の箱型建築が連続するアラブの歴史的な街並みをモチーフにしており、地域特有の風土を反映させたデザインとなっている。
さらに、その街全体には当然ながらドーム屋根がかけられているわけだが、その屋根面は「蜘蛛の巣」を何重にも重ねたかのような独特な形態をしている。
「蜘蛛の巣」を何重にも重ねたかのようなドーム屋根
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「蜘蛛の巣」を何重にも重ねたかのようなルーヴル・アブダビの象徴的なドーム屋根。
この屋根は、ステンレスの骨組みの上下に4層ずつ幾何学的形態をしたアルミニウムのレイヤーを被せた構成となっており、計8つのレイヤーが重なることによって複雑な形態が生み出されている。
この8つのレイヤーは、建物内部に魅力的な光の空間を生み出す。
8つのレイヤーによって生み出された木漏れ日空間
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アラブ首長国連邦の強い日差しは、ルーヴル・アブダビのドーム屋根を構成する8つのレイヤーによって間引きされる。
そして、8つのレイヤーすべてをかいくぐりドーム内部にまで到達した光たちは、そこに森の中のような木漏れ日空間を生み出すのである。
この、光の巧みに利用して生まれた幻想的な空間こそ、ジャン・ヌーヴェル建築の真骨頂である。
ジャン・ヌーヴェルの代表作品8選
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ジャン・ヌーヴェルの作品集
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