軽井沢の有名建築物8選【美術館建築~教会建築まで】

石の教会・内村鑑三記念堂

みなさんこんにちは、本サイト・建築LIFEを運営している「たけ」と言います。

今回は、別荘地として知られる長野県軽井沢町の魅力的な建築物8選をご紹介したいと思います。

西沢立衛・菊竹清訓といった有名建築家が設計した建物から、自然と一体になったオーガニック建築まで、多種多様な建築物をご紹介しているので、軽井沢観光をする際には是非本記事を参考にしてみてください。

では早速本題に入ります。

目次

軽井沢の有名建築物8選【美術館建築~教会建築まで】

1.石の教会・内村鑑三記念堂【ケンドリック・ケロッグ】

  • 設計:ケンドリック・ケロッグ
  • 竣工:1988年
  • 用途:教会
  • 住所:長野県北佐久郡軽井沢町
  • URL:公式ページ

石の教会・内村鑑三記念堂は、キリスト教指導者「内村鑑三」の顕彰を目的として、1988年軽井沢の地に建設された教会施設である。

本施設は、自然と一体になったような建築「オーガニック建築」を数多く手がけることで知られるアメリカ出身の建築家「ケンドリック・ケロッグ」が設計を担当。

建築は、大きさや角度の異なる「RC造のアーチ」が重なり合った独特な外観を形成しており、アーチ同士の隙間にはガラスがはめ込まれ、内部空間に豊かな光を差し込んでいる。

また、内部の壁は、軽井沢の石を積み上げた「石壁」となっており、周囲の自然が内側まで連続したかのような魅力的な空間を作り出している。

2.軽井沢ニューアートミュージアム【西森陸雄】

軽井沢ニューアートミュージアム
photo by Street Museum/CC 表示-継承 4.0
  • 設計:西森事務所
  • 竣工:2007年
  • 用途:美術館
  • 住所:長野県北佐久郡軽井沢町
  • URL:公式ページ

軽井沢ニューアートミュージアムは、戦後から現在までに制作された現代アートを始めとして、国内外の様々な作品を収蔵・展示している美術館施設である。

本美術館は、2007年に商業施設として建設された建物の内装を、美術館として利用できるようにリニューアルして開館。

元々の商業施設を設計したのは、工学院大学建築学部で教授を務める建築家「西森陸雄」である。

建築としては、軽井沢のカラ松林をイメージしてデザインされた、林立する細い柱群が象徴的な外観を形成しており、林の中で美術作品を鑑賞するかのような、魅力的な体験ができる施設となっている。

3.軽井沢千住博美術館【西沢立衛】

  • 設計:西沢立衛建築設計事務所
  • 竣工:2011年
  • 用途:美術館
  • 住所:長野県軽井沢町長倉塩沢
  • URL:公式ページ

軽井沢千住博美術館は、日本画家・千住博の作品を保存・展示することを目的として、2011年に建設された美術館建築である。

本施設の設計は、国内外で活躍する日本人建築家「西沢立衛」が担当。

この建築の特徴は、敷地の傾斜をそのままに残して床をつくったランドスケープのような構成である。

施設全体が大きなワンルーム空間として構成されており、丘を散策しながら千住博氏の作品を鑑賞したり、休憩したりすることができる豊かな展示空間が形成されている。

また、建物には4つの中庭が設けられており、自然光を中に取り入れることで、さらに自然的な体験できる空間を作り出している。

4.軽井沢大賀ホール【KAJIMA DESIGN】

  • 設計:KAJIMA DESIGN
  • 竣工:2004年
  • 用途:音楽ホール
  • 住所:長野県北佐久郡軽井沢町
  • URL:公式ページ

軽井沢大賀ホールは、ソニー名誉会長である大賀典雄氏が私費で建設し、軽井沢町に寄贈した、長野県北佐久郡軽井沢町の矢ケ崎公園内に建つコンサートホールである。

本施設は、スーパーゼネコンの一角をなす鹿島建設の設計部「KAJIMA DESIGN」が設計を担当。

本施設の設計にあたっては、大賀典雄氏から「平行壁面のないホールにしてほしい」という依頼があったことから、KAJIMA DESIGNは「五角錐型の大屋根」が乗ったデザインを提案し、その案が採用される運びとなった。

この形態が、敷地の背後に佇む「浅間山」や「離山」を意識して決定されたという事に関しては、議論の余地もないだろう。

5.セゾン現代美術館【菊竹清訓】

  • 設計:菊竹清訓建築設計事務所
  • 竣工:1981年
  • 用途:美術館
  • 住所:長野県北佐久郡軽井沢町
  • URL:公式ページ

セゾン現代美術館は、国内外の優れた現代美術作品の保存・展示などを行う、緑豊かな長野県・軽井沢の地に建つ現代美術館である。

本美術館は、1960年代に流行した建築運動「メタボリズム」の第一人者として知られる建築家「菊竹清訓」が設計を担当。

建築としては、日本建築特有の深い軒下空間を持つ大屋根が象徴的な外観を形成しているが、構造自体は木造ではなく主に鉄筋コンクリート造によって構成されており、和と洋を組み合わせたような建築物となっている。

また、本施設の内部空間は、ガラスによって覆われた「オープンスペース」と、壁で囲われた「クローズドスペース」の2つの空間で構成されており、オープンスペースには展示室、クローズドスペースにはロビーといった具合に、空間の質に合わせて適切な機能を設定できる構成になっている。

6.軽井沢町歴史民俗資料館【三輪正弘】

軽井沢町歴史民俗資料館
  • 設計:三輪正弘環境造形研究所
  • 竣工:1980年
  • 用途:博物館
  • 住所:長野県北佐久郡軽井沢町
  • URL:公式ページ

軽井沢町歴史民俗資料館は、別荘地として発展した軽井沢の歴史や民俗に関する資料を保存・公開している歴史民俗博物館である。

建築の設計は、東京造形大学や武蔵野美術大学などの教授を歴任した建築家「三輪正弘」が担当。

建築は、博物館というよりも「まさに資料館」といった雰囲気を醸し出す「倉」のような構成が落ち着きのある外観を作り出しており、周囲の自然と共鳴するかのように軽井沢の地にひっそりと佇んでいる。

また、外壁はコンクリート打ち放しで仕上げられているのだが、型枠に杉縁甲板を使用しているため、コンクリートに木材の木目や質感が転写され、質感の良い外観を作り出している。

7.軽井沢町立離山図書館【三輪正弘】

軽井沢町立図書館
  • 設計:三輪正弘環境造形研究所
  • 竣工:1976年
  • 用途:図書館
  • 住所:長野県北佐久郡軽井沢町
  • URL:参考ページ

軽井沢町立離山図書館は、軽井沢のほぼ中央にある標高1256mの山「離山」の南麓に建つ町立図書館である。

軽井沢の町立図書館は、ここで紹介する「軽井沢町立離山図書館」と、次に紹介する「くつかけテラス」の中に併設された「町立中軽井沢図書館」の2館で構成されている。

建築の設計は、東京造形大学や武蔵野美術大学などの教授を歴任した建築家「三輪正弘」が担当。

本施設は、屋根版を含めてすべて壁構造で構成されており、冬の寒さが厳しい軽井沢の環境に対応するため断熱や結露対策も十分に行われている。

また、外観は「赤レンガ風タイル」と「コンクリート打ち放し」の2種類の外壁で構成されており、周囲の自然に溶け込むような落ち着きのある佇まいとなっている。

8.くつかけテラス【宮本忠長】

くつかけテラス
photo by 663highland/CC 表示 2.5
  • 設計:宮本忠長建築設計事務所+トーニチコンサルタント
  • 竣工:2013年
  • 用途:図書館・店舗・集会施設
  • 住所:長野県北佐久郡軽井沢町
  • URL:公式ページ

くつかけテラスは、図書館・店舗・観光案内所などを併設した、中軽井沢駅前に建つ地域交流施設である。

建築の設計は、長野県出身の建築家「宮本忠長」と「トーニチコンサルタント」の共同設計で行われた。

建築としては、浅間山と呼応するかのような「山型フォルム」と、重厚感と透明感を兼ね備えたファサードが印象的な外観を形成している。

昼間は、外形によって山型のシルエットを作り出しているが、夜間になると内部の光が外部に漏れだすことによって、光の形として山型のシルエットを形成しており、この昼夜の対比もくつかけテラスの魅力となっている。

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編集:昭文社 旅行ガイドブック 編集部
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今回はこれで以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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