みなさんこんにちは、本サイト「建築LIFE」を運営しているたけです。
今回は、東京駅の駅前広場に面する位置に建つ「KITTE丸の内(JPタワー)」の歴史や建築的特徴を解説していきたいと思います。
丸の内のシンボルにもなっていた「東京中央郵便局」を一部保存した再開発ビルです。
是非最後までご覧ください。
KITTE丸の内(JPタワー)の概要

KITTE丸の内(JPタワー)は、東京駅の駅前広場に面した位置に建つ、オフィス・店舗・展示場など複数の機能からなる再開発ビルである。
建物全体の名称が「JPタワー」、低層部に入る商業施設全体の名称が「KITTE丸の内」となっている。
建築の設計は、日本の大手組織設計事務所「三菱地所設計」が担当。
元々この敷地に建っていた「東京中央郵便局」の建て替え計画として建設された建築物で、低層部分の白い躯体は既存棟を保存・復原したものとなっている。
設計者:三菱地所設計とは?
- 1890年 丸ノ内建築所設置
- 1893年 三菱合資会社設立
- 1937年 三菱地所設立
- 2001年 株式会社三菱地所設計設立
三菱地所設計は、東京都千代田区丸の内に本社を置く日本の大手組織設計事務所である。
建築以外にも、土木の設計・監理やコンサルティング業務、都市開発業務など幅広く行っている。
代表作としては「横浜ランドマークタワー」「新丸の内ビルディング」などが挙げられ、数多くの高層建築を手掛けていることでも知られている。
KITTE丸の内(JPタワー)の特徴
「東京中央郵便局」を保存した再開発ビル

KITTE丸の内(JPタワー)は、東京駅の駅前広場に面する位置に建つ再開発ビルである。
元々この敷地に建っていた「東京中央郵便局」の建物の一部を保存・復原しつつ、新たに高層ビルを併設する形で建設された。
建物低層部分、東京駅前広場に面するように展開される白い躯体が、既存棟を保存・復原した部分になる。
2スパン分のみの躯体保存

一つ前の写真を見ると、低層棟全体が保存棟のようにも見えるが、実はそうではない。
上の写真の赤丸部分を見ると、保存棟はわずか2スパン分の厚みしかないことがわかる。
つまり、東京駅前広場に面する部分のみを保存・復原しているというわけだ。
賢い再開発計画である。
既存棟と新築棟の間に設けられた三角広場

KITTE丸の内最大の魅力は、施設内部にある。
上の写真の通り、白い躯体が特徴的な「既存棟」と新しく建設された「新築棟」の間に、三角形平面を持った大きなアトリウム空間が展開されているのである。
現代と歴史を同時に感じることのできる、魅力的な空間となっている。
多様な活動が交わる既存棟

既存棟の三角広場沿いには、上の写真の通り、回廊空間が設けられていることがわかる。
この回廊空間によってファサードに動きが生まれ、様々な視線や活動が交わる賑やかな空間を作り出している。
東京の風景を一望できる屋上デッキ


最後にもう一つだけ、KITTE丸の内魅力を紹介する。
実はKITTE丸の内の屋上部分(6階)には、大きな緑化広場が設けられており、東京丸の内の景色を一望できるようになっている。
丸の内随一の絶景スポットである。
また、夜になると東京駅がライトアップされ、美しい街並みが浮かび上がる。
丸の内・有楽町の有名建築物

今回はこれで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。