建築

kashiyama daikanyama【nendo】

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kashiyama daikanyamaとは?

kashiyama daikanyamaは、東京・代官山に建つアパレル会社「オンワード樫山」による複合施設である。

設計を務めたのは、建築やインテリア、プロダクトなど幅広くデザインを行っている有限会社nendo。

コンセプト「小さな丘のような建物」

代官山という魅力あふれる街並みに溶け込むようにという考えを基に、大小さまざまな箱が重なり合い小さな丘のような建築が形成されている。

nendoとは?

創業者は早稲田大学で建築を学んだ建築家「佐藤オオキ」。

  • 1977 カナダトロント生に生まれる
  • 2000 早稲田大学を首席卒業
  • 2002 同大学博士課程修了
  • 2002 nendoのTokyo office設立
  • 2005 ミラノに2番目のオフィス設立

nendoは、建築だけでなくインテリアやプロダクト、グラフィックといた幅広いデザインを行う有限会社である。

nendoという名称は粘土という日本語が由来であり、多様な形に変形できる粘土のように、多くの異なったクライアントに合ったデザインを提供するという意味があるそう。

建築の特徴

kashiyama daikanyamaの建築的特徴としては、次のような点が挙げられる。

  1. 9つの箱による丘のような建物
  2. ズレによる動線
  3. 動線兼テラス
  4. おしゃれなロゴマーク
  5. 内外に連続する手すり

9つの箱による丘のような建物

kashiyama daikanyamaの最大の特徴である、大小さまざま箱がズレながら重なり合った形状。

通常、容積いっぱいに大きな箱をつくり、上部にオフィス、下部に店舗を設けるのが東京という都会に建つ建築の特徴である。

しかし、この施設はヒルサイドテラスを始めとする、代官山の低層で密度の濃い建築群が作り出す街並みと調和するように、上下左右に分節された小さな丘のような建物となっている。

ズレによる動線

9つの箱が前後左右にズレたことによって生まれた隙間の空間は、人々の動線として利用されている。

高層の建物では通常、上下左右の動線が直線的になり単調になってしまう。

しかし、この建築では建物の隙間を利用することで、上下左右に動線が迂回し、外と内が連続したような回遊的な体験ができるようになっている。

動線兼テラス

さらに、上階まで登る回遊的な動線は、テラスにもなっている。

このテラス部分には植栽がされていたり、椅子やテーブルが置いてあるため、人々の賑わいが生まれる魅力的な空間となっている。

おしゃれなロゴマーク

1階の外壁に描かれているロゴマークは、デザインカンパニー「HAND」の八木秀人氏がデザインしている。

  • 「樫山」「代官山」という二つの「山」が入った施設名
  • 建物形状の特徴的な「重なり」

この二つのことを考慮し、二つの山が少し重なったようなロゴマークが完成したという。

内外に連続する手すり

この建物は、箱がズレながら重なった構造が印象的だが、実は細部にもこだわった工夫がなされている。

こだわったディティールの一つが「手すり」

外のテラスで使用されている黒い「手すり」は、什器や照明のフレーム、エスカレーターのボタンなどへ連続している。

この細かい工夫によって内外の連続性が、間接的に感じられるようになっている。

建築概要

  • 所在地:東京都渋谷区代官山町
  • 竣工 :2018年11月
  • 用途 :商業施設
  • 構造 :S造
  • 階数 :地下1階 地上5階
  • 設計 :nendo
  • 施工 :大成建設

施設概要

  • TEL  :03 5784 1670
  • 営業時間:店舗により異なる
  • 休業日 :毎月第1月曜日
  • URL  :https://www.kashiyamadaikanyama.com/
  • アクセス:東急東横線「代官山駅」より徒歩5分

最後に・・・

以上がkashiyama daikanyamaの特徴でした。

代官山の特徴的な街並みと調和するために分節された建物形状と、その形状によって生まれた動線やテラスとしての役割を果たす隙間空間が魅力的な建築だったと思います。

是非一度、kashiyama daikanyamaを訪れてみてください!!

ご覧いただきありがとうございました。

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