姫路市の有名建築物7選【安藤忠雄・丹下健三・日建設計など】

みなさんこんにちは、本サイト・建築LIFEを運営している「たけ」です。

今回は、兵庫県姫路市の有名建築物7選をご紹介したいと思います。

姫路市には、姫路城跡地を中心として、安藤忠雄や丹下健三といった有名建築家が設計した建築物が数多く存在しています。

本記事では、それら建築物の特徴をわかりやすく解説しているので、姫路市を観光する際には是非本記事を参考にしてみてください。

では早速本題に入ります。

目次

姫路市の有名建築物7選【安藤忠雄・丹下健三・日建設計など】

1.兵庫県立こどもの館【安藤忠雄】

「工作館」photo by Bergmann/CC 表示-継承 3.0

兵庫県立こどもの館は、児童図書室・多目的ホール・遊戯室など、子どものための複数の機能からなる、兵庫県姫路市に建つ大型児童福祉施設である。

建築の設計は、日本を代表する建築家「安藤忠雄」が担当。

本施設は、池や木々に囲まれた大自然の中に建ちながらも、安藤建築に象徴される「コンクリートの幾何学的な形態による建物」が自然に抵抗するかのように力強く佇んている。

安藤忠雄は、時が経つにつれてコンクリートの建築が周囲の木々に埋め尽くされ、自然と共生し始める未来を思い描いて本施設を設計したそうだ。

2.姫路文学館【安藤忠雄】

  • 設計:安藤忠雄
  • 住所:兵庫県姫路市山野井町
  • 竣工:1991年(北館)・1996年(南館)
  • 用途:展示室 講堂
  • URL:公式ページ

姫路文学館は、姫路を中心とした播磨にゆかりのある作家の資料を収集・展示するための施設として、1991年に開館した文学館である。

建築の設計は、日本を代表する建築家「安藤忠雄」が担当。

本施設は、コンクリートの円形や立方体格子などの幾何学形態が複雑に絡み合う「北館」と、ガラスの箱にコンクリートの箱が貫入したような形態を持つ「南館」の2棟で構成されており、両者が適度な距離感を保って配置されている。

また、本敷地は姫路城の北西に位置する「男山」の麓に設定されており、安藤忠雄は常に姫路城と建築の関係性を意識しながら本施設を設計している。

3.兵庫県立歴史博物館【丹下健三】

兵庫県立歴史博物館は、兵庫県姫路市の特別史跡「姫路城跡」の中に建設された、兵庫の歴史に関する資料の収蔵・展示などを行う歴史博物館である。

建築の設計は、日本建築界の巨匠「丹下健三」が担当。

本施設は、隣接する姫路城を強く意識して設計されており、御影石を使用した重厚な建物は姫路城の「石垣」をイメージし、それとは対比的なガラスで囲われたティーラウンジですらも、姫路城に対面するような角度で配置されている。

そのため、ティーラウンジからは姫路城を実際に眺めることができ、まるで姫路城本体が歴史博物館の一つの展示物になったかのような空間構成となっている。

4.姫路市文化コンベンションセンター【日建設計】

  • 設計:日建設計
  • 住所:兵庫県姫路市神屋町
  • 竣工:2021年
  • 用途:劇場・展示場・会議室
  • URL:公式ページ

姫路市文化コンベンションセンターは、コンサートや展示会など様々な用途に対応可能な大中小3つのホールからなる、超大型複合施設である。

建築の設計は、日本の大手組織設計事務所「日建設計」が行った。

本施設は、東西に伸びる広い敷地に都市公園とコンベンションセンターを一体的に計画しており、前面の都市公園からは細く長く伸びる「スロープ」によって、コンベンションセンターのロビーがある2階へ直接アクセスできるようになっている。

また、コンベンションセンター本体のファサードを見ると柱の連なりがあることがわかるが、この下の空間は半屋外のピロティとなっており、屋外展示場や広場として活用できる空間となっている。

5.姫路市書写の里 美術工芸館【宮脇檀】

姫路市書写の里・美術工芸館は、姫路市書写を中心とするの伝統文化や作品を保存・展示しつつ、参加・体験型ミュージアムとして、1994年に開館した美術工芸館である。

本施設は、愛知県出身の建築家「宮脇檀」が設計を務めた。

建築としては「曲線を描く大屋根」とその大屋根を支える「朱塗りの柱」が特徴的で、大自然に囲まれた周辺環境と調和する建築物となっている。

また内部の展示室は、背後に広がる書写山の地形を利用して「階段状の構成」が採用されており、他の博物館では見られないような独特の雰囲気を持った展示室となっている。

6. 日本城郭研究センター【久米建築事務所】

日本城郭研究センターは、国内外の城郭の研究等を行う「城郭研究室」と、中央図書館機能を持つ「城内図書館」を併設した、兵庫県姫路市に建つ複合施設である。

建築の設計は、日本の大手組織設計事務所「久米建築事務所(現・久米設計)」が担当。

敷地は、緑豊かな姫路城跡地の北端に設定されていることから、周辺環境との関係性を重視して設計が行われており、広大な芝生の前庭を横切るように設けられたアプローチ空間や、西側に配置された閲覧室と対面する水盤など、自然と一体になった空間構成が随所にみられる。

また、建物の4周には、壁から飛び出すように柱梁が延長して設置されており、このフレームがあることによって適度に建物内部に入る直射日光を抑えつつ、外部と内部を緩やかに繋ぐ緩衝領域を生み出している。

7.姫路市立美術館【乃村工藝社】

photo by 663highland/CC 表示 2.5

姫路市立美術館は、郷土にゆかりのある美術作品等を保存・展示している、兵庫県姫路市の姫路公園内に建つ公立美術館である。

本美術館は、国の登録有形文化財である煉瓦造りの建物(明治38年頃に竣工)を保存しつつ、耐震補強などを行った上で美術館として再利用している。

この建物の美術館への改修を行ったのは、日本の大手ディスプレイデザイン会社「乃村工藝社」である。

建築全体としては、元々2棟の煉瓦造りの建物が少し距離を置きながらL字型に配置されていたため、その2棟の間を接続するように新しく煉瓦造の建物を新設することで、両棟を一体利用できるように改修している。

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今回はこれで以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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