建築

ビルバオ・グッゲンハイム美術館【フランク・O・ゲーリー】

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ビルバオ・グッゲンハイム美術館とは?

ビルバオ・グッゲンハイム美術館は、スペイン北部の街ビルバオに建つ美術館であり、ニューヨークに建つ「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」の分館として1997年に開館した。

設計を務めたのは、アメリカを中心に活躍する世界的建築家フランク・O・ゲーリー。

  • 今までにないユニークなデザイン
  • 大きな吹き抜けによる劇的な空間

このようなクライアントの要求に対して、街のシンボルとなるような形態と魅力的な内部空間を併せ持った建築作品がつくられている。

たけひこ
たけひこ

そんな、ビルバオ・グッゲンハイム美術館の特徴をご紹介します!!

フランク・O・ゲーリーとは?

  • 1929 カナダに生まれる
  • 1954 南カルフォルニア大学卒業
  • 1956 まで陸軍入隊
  • 1961 パリ移住
  • 1962 アメリカに戻る
  • 1967 他の若い建築家と共に事務所設立
  • 1989 プリツカー賞受賞

フランク・O・ゲーリーは、カナダ・トロント出身の建築家で、ロサンゼルスを本拠地として活動をしている。

代表作としては、「ウォルト・ディズニー・コンサートホール」「ダンシング・ハウス」などが挙げられる。

ゲーリーは、脱構成主義(デコンストラクション)の第一人者として知られており、アンバランスで予測不能な形態の建築物を多く手がけている。

建築の特徴

ビルバオ・グッゲンハイム美術館の建築的特徴としては、次のような点が挙げられる。

  1. 世界で最も成功した再開発事業
  2. 脱構成主義の代表的作品
  3. 幻想的な夢の船
  4. 無規則な曲面壁
  5. 鱗のようなチタニウムのパネル
  6. 美術館の中心となるアトリウム空間
  7. サイトスペシフィックな展示空間
  8. 象徴的な屋外作品

世界で最も成功した再開発事業

この美術館が建つスペインのビルバオは、かつて工業で栄えた街であったが、1980年代頃からは衰退しはじめていた。

そんな状況で、街の活性化を目的に計画されたのがビルバオ・グッゲンハイム美術館。

1997年にこの美術館が開館すると、その象徴的な形態や魅力的な展示の数々によって、世界中から観光客が訪れる街へとビルバオは変貌した。

脱構成主義の代表的作品

ビルバオ・グッゲンハイム美術館は、その規則性のない有機的な形態から、脱構成主義の代表的な作品として知られている。

脱構成主義(デコンストラクション)

脱構成主義は、1980年代に登場した建築的思想であり、ポストモダンの一派ともいわれている。

この思想は、モダニズムの抑圧的で自由のない考えから脱却し、もっと自由な建築をつくろうというものであり、その考えを基に、アンバランスで予測不能な形態の建築作品や、ドローイングなどが数多く発表された。

脱構成主義者の代表として知られるのが、、、

  • ピーター・アイゼンマン
  • フランク・O・ゲーリー
  • ザハ・ハディド
  • レム・コールハース  etc

幻想的な夢の船

ビルバオ・グッゲンハイム美術館の象徴的な形態を、すぐ横に流れるネルビオン川の対岸から見るとそれはまるで海に浮かぶ「巨大な船」である。

設計者であるゲーリーは、飛行機からビルバオの街を眺め、どのような形態にするのがこの街にふさわしいのかを考えたという。

そんな中で考えられたのがこの船のような形態であり、船と同様に外壁は有機的な曲面によって構成されている。

無規則な曲面壁

ビルバオ・グッゲンハイム美術館の外観を形成する曲面の壁は、無規則性を意図して設計されている。

この曲面は、航空機などに使用される「CADシステム」という最先端の技術が用いられており、時代の最先端を行く建築としても注目を集めた。

この高度な技術でつくられた無規則な曲面を最大限に生かしているのが、外壁を覆うチタニウムのパネルである。

鱗のようなチタニウムのパネル

外壁を覆うチタニウムのパネルは、その反射率の良さによって太陽光を反射し、無規則な曲面壁という要素を最大限に強調している。

見る角度によってファサードを多様に変化させるチタニウムのパネルは、まるで水中を泳ぐ魚の鱗のように光を反射している。

チタニウム

チタニウムは、航空機や宇宙船、建築など様々な用途として使われる金属である。

特徴としては、次のような点が挙げられる。

  • 耐食性能
  • 軽量性能
  • カラフルな色彩・光沢
  • 意匠性の高さ
  • 加工性能

このような性能を利用して、建築界でも臨海部の建築や神社仏閣などに、近年幅広く利用されている。

美術館の中心となるアトリウム空間

クライアントからの要求の一つである「大きな吹き抜けによる劇的な空間」は、美術館の中心部に設けられている。

この空間には、設計者であるゲーリーによって、美術館の中央部をまとめている形状から「フラワー」という名前が付けられている。

このフラワーには外から自然光がふんだんに取り入れられ、開放的な空間が形成されている。

象徴的な屋外作品

ビルバオ・グッゲンハイム美術館は、外部空間にも様々な作品が設置されており、来館者は無料でアートを楽しむこともできるようになっている。

「パピー」 ジェフ・クーンズ

ビルバオ・グッゲンハイム美術館の建物に引けを取らないほどに大きな作品である「パピー」。

この作品は、鉄の骨組みに土を詰め込み花を植えたものであり、高さが12.4mにも及んでいる。

これは、元々シドニー現代美術館に展示されていたもので、ビルバオ・グッゲンハイム美術館の開館に伴いグッゲンハイム財団が買い取ったものであるという。

「ママン」 ルイーズ・ブルジョワ

この作品は、蜘蛛が好きだった作者が、複雑な環境で育った幼少期の母親に対する感情を表したものであるという。

この作品も、元々別の展示会用に作成されたものであり、グッゲンハイム美術館の設立に伴い財団が買い取ったそう。

「霧の彫刻」 中谷芙二子

これは、北海道出身のアーティスト中谷芙二子の作品であり、オブジェではなく美術館の裏にかかっている橋の下から出る霧が主役となっている。

この霧が他のアート作品をを巻き込みながら幻想的な雰囲気を美術館の外に作り出している。

さらにこの霧は、天候や風などの自然現象によってさまざまに変化する様子が魅力的である。

建築概要

  • 所在地:スペイン・ビルバオ
  • 開館 :1997年
  • 用途 :美術館
  • 構造 :鉄骨造
  • 設計 :フランク・O・ゲーリー

施設概要

最後に・・・

以上がビルバオ・グッゲンハイム美術館の特徴でした。

衰退していた街を世界中から観光客が訪れる街へと変貌させただけあって、その形態や内部空間は魅力あふれるものになっていたと思います。

たけひこ
たけひこ

是非一度、ビルバオ・グッゲンハイム美術館を訪れてみてください!!

ご覧いただきありがとうございました。

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