林昌二の建築作品4選【人物像・代表作などを解説】

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みなさんこんにちは、本サイト「建築LIFE」を運営しているたけです。

今回は、日建設計に生涯をささげた建築家「林昌二」の建築作品4選をご紹介したいと思います。

日本モダニズム建築の代表作を数多く設計した人物です。

是非最後までご覧ください。

目次

林昌二(はやししょうじ)とは?

林昌二の経歴

  • 1928年 東京に生まれる
  • 1953年 東京工業大学建築学科卒業
  • 1953年 現在の株式会社日建設計に入社
  • 1973年 取締役就任
  • 1980年 副社長
  • 1993年 副会長
  • 2011年 逝去(83歳)

林昌二(はやししょうじ)は、日本の大手組織設計事務所「日建設計」で取締役・副社長・副会長などを歴任した建築家である。

林昌二が日建設計で担当した作品には「三愛ドリームセンター(1963年)」や「パレスサイドビルディング(1966年)」などが存在し、戦後日本のオフィスビル建築を牽引したことでも知られている。

特にパレスサイドビルディングは、日本モダニズム建築の最高傑作として名高い。

2011年11月30日、心不全のため逝去されたが、その年の3月まで同社の顧問として活動しており、日建設計に生涯をささげた。

林昌二の建築作品4選

1.三愛ドリームセンター

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  • 設計:林昌二/日建設計
  • 住所:東京都中央区銀座5-7-2
  • 竣工:1963年
  • 用途:商業施設
  • URL:参考ページ

三愛ドリームセンターは、銀座の超有名な交差点「銀座四丁目交差点」の一角に建っている商業施設である。

道路を挟んだ向かい側には、建物の上に乗っかる時計台が印象的な「銀座和光(渡辺仁)」が建っており、三愛ドリームセンターと共に、長らく銀座のシンボルとして君臨していた。

三愛ドリームセンターは、ガラスの被膜で覆われた円筒の形状が特徴となっており、ネオ・ルネサンス様式を用いた歴史主義建築の銀座和光とは対照的に、モダニズム建築の代表作として名高い。

残念なが本建築は、老朽化などの原因から解体が決定しており、解体後は小堀哲夫による新しいランドマークビルが建設される予定となっている。

2.パレスサイドビルディング

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  • 設計:林昌二/日建設計
  • 住所:東京都千代田区一ツ橋1-1-1
  • 竣工:1966年
  • 用途:オフィスビル
  • URL:参考ページ

パレスサイドビルディングは、1966年に皇居外苑濠沿いに建てられたオフィスビルである。

施設全体は、ズレるように並列配置された「2棟の直方体ボリューム」と、その2棟それぞれの片端に佇む「2つの円筒型ボリューム」によって構成されている。

高くそびえたつ、白い円筒型ボリュームがシンボル的存在になっているが、実はこの中には階段・エレベーター・トイレなどのコア機能が入っている。

このように、通常なら建物の奥深くに収められるコア機能をあえて外に出す方法を「分離コア」や「外コア」なんて言い方もするが、竣工当時としてはかなり先駆的な配置計画であった。

このことから、パレスサイドビルディングは、戦後に建てられたオフィスビルとしては唯一、DOCOMOMO JAPANによる「日本におけるモダン・ムーブメントの建築20選」に選ばれている。

3.ポーラ五反田ビル

  • 設計:林昌二/日建設計
  • 住所:東京都品川区西五反田
  • 竣工:1971年
  • 用途:オフィスビル
  • URL:参考ページ

ポーラ五反田ビルは、東京都品川区西五反田の、山手線や埼京線などが通る線路沿いに建つオフィスビルである。

パレスサイドビルディングにおいては、「外コア」という新しいコアシステムを採用したことで注目を集めた林昌二。

一方で、ポーラ五反田ビルでは「ダブルコア(両端コア)」という、また別の新しいコアシステムを採用することで再度注目を集めることとなる。

ダブルコアとは、その名の通り、建物の両端に2つのコアを配置するシステムで、柱の少ない大空間を作りやすく、フレキシブルな空間を生み出しやすいというメリットがある。

この新しいコアシステムを、先駆的に用いたポーラ五反田ビルは、1971年の「日本建築学会賞作品賞」や「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」などに選ばれている。

4.新宿NSビル

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  • 設計:林昌二/日建設計
  • 住所:東京都新宿区西新宿2-4-1
  • 竣工:1982年
  • 用途:オフィスビル
  • URL:公式ページ

新宿NSビルは、東京有数の超高層ビル街・西新宿に建つオフィスビルである。

一見、どこにでもあるような高層ビルだ。
しかし、この新宿NSビルに関しては、他の超高層ビルとは一線を画している。

なぜなら、この建物の中央部部には、1階~最上階まで、約130m吹き抜ける「超大型アトリウム空間」が存在しからである。

というよりは、もともと建物自体が「2棟のL字型ボリューム」をロの字になるように組み合わせた構成となっており、2棟の間にできた余白に、屋根だけを設置したような全体構成となっているのである。

言葉だと説明しにくいため、詳細に関しては公式ページ(後半部分)をご覧いただきたい。

林昌二の著作

著:林 昌二
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今回はこれで以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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