芦原太郎とは?
- 1950 東京都に生まれる
- 1974 東京藝術大学美術学部建築科卒業
- 1976 東京大学大学院工学系研究科建築学修士課程修了
- 1977 芦原建築設計研究所勤務
- 1985 芦原太郎建築事務所設立
- 2010~16 日本建築家協会会長
芦原太郎は、美術館・大使館・病院など幅広い建築作品を手掛ける建築家である。
父である芦原義信は「東京芸術劇場」などを手掛けた昭和期を代表する建築家であり、いとこにあたる芦原信孝も建築家をしている。
今回は、偉大な建築家「芦原義信」の血を継ぐ、長男「芦原太郎」が手がけた建築作品をご紹介したいと思います。
【代表作】建築家芦原太郎の建築作品4選
1.笠間日動美術館





- 住所:茨城県笠間市笠間字田町997
- 竣工:1989年
- 用途:美術館
- URL:公式ページ
笠間日動美術館は、日動画廊創業者である長谷川仁・林子夫妻により、茨城県笠間市に建設された美術館である。
施設全体としては、「フランス館」「パレット館(旧日本館)」「企画展示館」など複数の建物によって構成され、それらの棟がなだらかな丘陵地にある敷地内に分散配置されている。
さらに、その広大な敷地の中には「野外彫刻庭園」なども整備されており、自然・美術・建築が三位一体となり、魅力的な美術館を作り出している。
2.オーストラリア大使館




- 住所:東京都港区三田2-1-14
- 竣工:1990年
- 用途:大使館 大使公邸 職員住宅
- URL:公式ページ
オーストラリア大使館は、東京都港区三田に建つ、オーストラリアの大使館である。
建築としては、「軸性」「左右対称性」といった、ヨーロッパ建築の伝統に根ざした構成が特徴的で、確かに外観からしてもかなりの迫力を感じる。
「オーストラリア大使館は、大胆であくまでも力強いイメージを表出すべきだ」
芦原太郎は、このように哲学を基にオーストラリア大使館を設計したという。
3.公立刈田綜合病院




- 住所:宮城県白石市福岡蔵本字下原沖36
- 竣工:2002年
- 用途:病院
- URL:公式ページ
公立刈田綜合病院は、宮城県白石市という自然環境に恵まれた地域に建つ公立病院。
コンセプト「病院建築のひとつの解を求めて」
当時、日本の病院建築は高層化される傾向が強くなっていた。
しかし、阪神淡路大震災などでエレベーターが使えなくなった途端に機能不全となっていた高層病院建築などを見て芦原太郎は「病院建築の別の解」を求めたという。
その際に参考にしたのが、ル・コルビュジェの「ベネチア病院計画」などだったそう。
その結果建設されたこの病院は、ル・コルビュジェの代表作「サヴォア邸」を彷彿とさせるような「ピロティ」や「水平連続窓」などで構成される低層建築となっている。
4.シマノ本社ビルウエストウイング




- 住所:大阪府堺市石津北町12-1
- 竣工:2001年
- 用途:事務所
- URL:参考ページ
シマノ本社ビルウエストウイングは、スポーツ自転車部品における世界最大手企業である「シマノ」の、本社ビル別棟として建設された施設である。
この施設は、釣具部門の事務所と利用されている。
隣接する既存本社ビルが赤い煉瓦タイル貼りの建物であったため、別棟はその対比となるように新技術を駆使したガラス貼りの建物となっている。
新旧2つの建物の関係を「建築素材」で表現しているというわけだ。
芦原太郎の関連書籍








今回はこれで以上になります。
今回ご紹介した建築は、芦原太郎が設計した建築のほんの一部です。
そのため、今後も随時情報を更新していきたいと思っています。
気が向いたら、また本記事をご覧ください。
ではまた。
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