石山修武とは?
- 1944 岡山県に生まれる
- 1966 早稲田大学理工学部建築学科卒業
- 1968 同大学院修士課程修了
- 1968 設計事務所開設1971 早稲田大学教授
- 1988 早稲田大学教授
- 2014 設計事務所「スタジオGAYA」開設
石山修武は、異端の建築家である。
今の建築界で主流になっているコンクリートではなく「鉄」という素材を積極的に用いて、建築と工業製品の間にあるかのような作品を数多く手がける。
これは、石山修武が師と仰ぐ設備設計家「川合健二」の影響が強い。
代表作としては「幻庵」「伊豆の長八美術館」「リアス・アーク美術館」などが知られ、どの作品も、そこらの建築家が建てる建築とは一線を画す作品となっている。
今回は、そんな異端の建築家「石山修武」の建築作品4選をご紹介したいと思います。
【代表作】建築家石山修武の建築作品4選
1.幻庵

- 住所:愛知県大海
- 竣工:1975年
- 用途:別荘・茶室
- URL:参考ページ
幻庵は、夫婦+子供3人の家族の別荘として1975年に建設された施設である。
下水管などインフラに使われる「コルゲートパイプ」を使用したシリンダー型の形態が特徴的で、森の中に放置された工業製品、あるいは秘密基地にも見える、独特な外観を持つ。
建物正面のガラスには「ステンドグラス」が使用されており、工業製品でもない建築でもない「石山修武建築」というジャンルが確立している。
実はこの建築、石山修武の処女作として知られており、このインパクトのある作品は建築界に衝撃を与えた。
2.伊豆の長八美術館








- 住所:静岡県賀茂郡松崎町宮内301-1
- 竣工:1984年
- 用途:美術館
- URL:公式ページ
伊豆の長八美術館は、江戸末から明治にかけて活躍した左官職人「伊豆の長八」の顕彰を目的に建設された美術館である。
建築としては、「2棟の展示室」とその間に設けられた「中庭」、そして中庭の前後を挟む「ドーム」という3要素によって構成される。
伝説の左官職人の美術館という事で、全国から有能な左官職人が集まり、彼らの伝統的な左官技術によってこの建築は建設されている。
3.リアス・アーク美術館




- 住所:宮城県気仙沼市赤岩牧沢38-5
- 竣工:1994年
- 用途:美術館
- URL:参考ページ
リアス・アーク美術館は、美術をはじめとする芸術・文化を継続的に調査、研究することを目的に、宮城県気仙沼市に建てられた美術館である。
名称にあるリアスは「リアス式海岸」のことを指し、日本で最も有名なリアス式海岸である「三陸海岸」に当美術館が位置することを示している。
一方で、アークは旧約聖書の洪水伝説に登場する「方舟」のことを指し、文化資源を調査研究し後世に伝えていくという当館の氏名を象徴させた名称になっているそう。
建築としては、丘陵地帯の地形に沿うように建設されており、方舟のようなどっしりとした外観と、所々に曲面を持った構成が特徴的となっている。
4.星の子愛児園




- 住所:神奈川県川崎市多摩区
- 竣工:2002年
- 用途:保育園
- URL:参考ページ
星の子愛児園は、「産休明け保育」「乳児保育」「延長保育」という3事業を併設した、川崎市多摩区にに建つ多機能型保育園である。
この建築では、クライアントから下記のような依頼があったそう。
「星の王子様のサン・テジュクペリ」と「ル・コルビュジェ」を融合させよ。
なかなか癖の強い依頼ではあるが、この依頼に対して石山修武は、星の王子様に出てくる「象を飲み込んだウワバミ(大蛇)」の形態をイメージした大屋根をかけ、その大屋根に近代建築を融合させたような設計を行った。
石山修武の関連書籍
今回はこれで以上になります。
今回ご紹介した建築は、石山修武が設計した建築のほんの一部です。
そのため、今後も随時情報を更新していきたいと思っています。
気が向いたら、また本記事をご覧ください。
ではまた。
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